会社設立実績件数 22年:2085件 23年:3006件 最新ご相談件数 2024年10月:429件 | 全国22拠点スタッフ1350名が対応
23年設立実績:3006件 | 前月ご相談 :429件
MENU
close
閉じる

会社設立2万5千社。手数料無料!

無料相談はこちら

9時~21時/土日祝対応

0120-755-878 メール LINE Line

無料相談はこちらから

0120-291-244

【受付】9:00-21:00(年中無休)

無料相談のお申込み

起業費用はいくら?法人と個人事業主の相場を解説!【起業の世界Vol.18】

森 健太郎

この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

起業費用はいくら?法人と個人事業主の相場を解説!【起業の世界Vol.18】

資本金1円でも法人を設立することは可能ですが、実際に設立した法人で事業を開始するためには、ある程度の費用を準備しておかなければなりません。では、起業にはどの程度の資金を準備しておけばいいのでしょうか。

本記事では、起業時に用意しておくべき費用について、法人と個人事業主のそれぞれで必要な費用の相場や内訳、具体的な資金調達方法などを解説します。

▼目次

起業費用は法人と個人事業主で異なる

起業する場合、法人を設立する方法と、法人を設立せず個人事業主として事業を営む方法の、2つのパターンから選択することが可能です。起業の費用は、どちらの方法を選択するかによって異なります。

それぞれにメリット・デメリットはありますが、法人を設立するには法務局などで設立手続きの費用もかかるため、個人事業主のほうが経済的な負担を抑えやすいといえます。ただし、個人事業主でも法人を設立する場合でも、設立費用とは別に開業のための費用を用意しなければなりません。開業資金が十分でない場合は、開業1期目は必要な資金を貯める1年と割り切って、2期目以降に本格的に事業拡大を目指すという考え方もあります。

また、法人の設立費用と一口にいっても、株式会社と合同会社で必要な費用は異なります。そこで、個人事業主、株式会社、合同会社のそれぞれで起業した場合に必要な費用の相場について、以下で確認していきましょう。

個人事業主として起業した場合の費用相場

個人事業主として起業した場合に必要になる費用の相場は、開業する業種によっても変わりますが、概ね500万円未満です。

日本政策金融公庫のWebサイト「2022年度新規開業実態調査」P9によると、起業費用として融資を受けた金額を集計すると、250万円未満が21.7%、250万~500万円未満が21.4%で、全体の4割を占めています。

融資金額は、将来的に返済が必要な資金のため、生活費に充てると返済が苦しくなってしまいます。事業用口座と生活費の口座は完全に分けて管理することをおすすめします。

一般的な脱サラして個人事業主として起業するケースや会社に在籍したまま副業として起業するケースでは、500万円以上の費用は必要ありません。また、個人事業主として起業する場合、法人での起業と異なり設立費用がかからないため、必要になるのは起業後の初期費用のみです。個人事業主の開業手続きは、事業の開始から1カ月以内に納税地を所轄する税務署へ「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出すれば完了し、この手続き自体に費用はかかりません。

しかし、開業して事業を運営していくためには、例えばパソコンやプリンターなど、事業に必要な設備や機器をそろえる必要があります。

場合によっては事務所を設置する費用も必要です。従業員を雇わずに行う小規模なビジネスであれば自分1人の業務スペースを確保すればいいため、自宅兼事務所でスタートしても問題はありません。しかし、従業員用のスペースが必要な場合や、取引先からのイメージを考慮する場合などでは、事務所を設置するための費用も視野に入れる必要があります。

ベンチャーサポート税理士法人が実際に起業支援したケースでは、約8割が個人事業主の用意した開業資金は500万円未満となっています。建設業など多額の資金が必要になるケースでは、500万円以上の開業資金が必要になります。

株式会社として起業した場合の費用相場

株式会社として起業した場合の費用相場は、合計223万2,000円以上かかるとみておきましょう。

株式会社の起業で必要となる費用の種類と相場は、以下のとおりです。

株式会社の起業で必要となる費用の種類と相場
  • 法定費用:22万2,000円以上
  • 法人の実印作成代や発起人個人の印鑑登録証明書の取得費:約1万円
  • 資本金:200万円以上が目安(会社法では1円から可能)

それぞれの費用の内容について、詳しく確認していきましょう。

法定費用

法定費用とは、法人設立のための法的な手続きに必要な費用のことです。法定費用には、法人運営の基本的なルールとなる定款に貼る収入印紙代、定款が正当な手続きを経て作成されていることを公証人に証明してもらう認証手続きの手数料、定款の謄本交付のための手数料のほか、登記申請にかかる登録免許税があります。

定款の収入印紙代は、電子定款の場合は不要ですが、紙の定款の場合は4万円がかかります。定款の認証手数料は資本金の額によって変動し、資本金100万円未満では3万円が必要です。また、定款の謄本交付手数料は約2,000円で、登録免許税は15万円または資本金×0.7%のどちらか高いほうの金額がかかります。

法人の実印作成代や発起人個人の印鑑登録証明書の取得費用

法人を設立する場合、一般的には法人の実印、角印、銀行印といった3種類の印鑑の作成が必要です。インターネットで注文すれば、5,000円程度で作成できます。

また、法人の設立手続きでは、法人の実印だけでなく、発起人個人の実印を押印しなければならないため、押印した印鑑が発起人の実印であることを証明する印鑑登録証明書の添付も必要です。印鑑登録証明書の発行には手数料がかかりますが、料金は自治体によって異なり、300円程度に設定している自治体が多いです。

株式会社の設立にかかる費用の内訳は以下のようにまとめられ、金額の目安としては、合計で約23万2,000円以上となります。

■株式会社の設立費用の内訳

定款の収入印紙代 4万円(紙)
※電子定款なら0円
定款の認証手数料 資本金100万円未満 3万円
資本金100万~300万円未満 4万円
資本金300万円以上 5万円
定款の謄本交付手数料 2,000円
登録免許税 15万円、または資本金×0.7%のどちらか高いほう
実印の作成や各種証明書の発行手数料などの実費 約1万円
合計 約23万2,000円以上

資本金

法人の設立時には、設立手続きの費用だけでなく、当面の事業の運営資金となる資本金が必要です。資本金の額は1円以上で自由に設定できますが、事業資金としてだけでなく取引先や金融機関からの信用度にも直結するため、安易に低い金額にするのは避けましょう。一般的に、数カ月は売上がなくても事業を維持できるだけの資金が必要で、目安としては少なくとも200万~300万円程度は用意しておかなければなりません。

合同会社として起業した場合の費用相場

合同会社として起業した場合の費用相場は、合計207万円以上かかると考えておきましょう。

合同会社として起業した場合も、株式会社と同様に設立手続きの費用と資本金が必要になり、その費用の種類と相場は以下のとおりです。

合同会社の起業で必要となる費用の種類と相場
  • 法定費用:6万円以上
  • 法人の実印作成代や代表社員個人の印鑑登録証明書の取得費:約1万円
  • 資本金:200万円以上が目安(会社法では1円から可能)
それぞれの費用の詳しい内容を確認していきましょう。

法定費用

合同会社の設立にかかる法定費用は、基本的には登記申請にかかる登録免許税のみです。株式会社と異なり、定款の認証作業は必要ありません。定款の収入印紙代も、株式会社と同様に紙の定款の場合は4万円がかかりますが、合同会社の場合はほとんどのケースで電子定款を作成するため、0円となります。

また、合同会社の登録免許税は、6万円または資本金×0.7%のどちらか高いほうとなります。

法人の実印作成代や代表社員個人の印鑑登録証明書の発行費用

合同会社の設立でも、法人の実印と代表社員個人の印鑑登録証明書が必要です。法人の実印と銀行印、角印を作成する場合は、株式会社の場合と同様に、少なくとも5,000円程度の費用がかかります。

代表社員個人の印鑑登録証明書の発行手数料は、300円程度です。

合同会社の設立にかかる費用の内訳は以下のようにまとめられ、金額の目安としては合計で約7万円以上となります。

■合同会社の設立費用の内訳

登録免許税 6万円、または資本金×0.7%のどちらか高いほう
実印の作成や各種証明書の発行手数料などの実費 約1万円
合計 約7万円以上

資本金

合同会社でも、当面の事業運営資金として一定の資本金が必要です。合同会社の資本金の考え方は、原則として株式会社と同じです。数カ月は売上がなくても事業を維持できるだけの資金として、少なくとも200万~300万円程度は準備しておくことをおすすめします。

設立手続きの費用以外に必要な開業費と維持費

起業して事業を開始するには、設立費用とは別に開業費と維持費が必要です。開業費とは、事業を運営するための環境構築などにかかる最低限の費用のことで、維持費とは、事業を継続的に運営していく際に発生するランニングコストのことです。

おおよその目安として、合計で少なくとも200万~300万円程度が必要になると解説しましたが、実際にはどのような事業を開業するかによって必要な費用は異なります。開業費や維持費は、業態によってどの程度の費用がかかるか、具体例を見ていきましょう。

開業費

開業費としては、一般的にはオフィスや店舗の契約費・内装費、パソコンやデスクなどの設備費、名刺印刷費のほか、Webサイトの作成費などがかかります。

飲食店であれば、さらに開業時点で商品を提供できるようにするための仕入れ代や、食器代、広告宣伝費なども必要です。そのため、開業費がかさむ傾向があり、カフェやバーなどの飲食店では100万~500万程度、大型の冷凍庫や排煙設備なども必要になる焼肉店などでは300万~1,000万円ほどの設備費用を要することもあります。

建設業で起業する場合、トラックや建設器具を用意するための多額の開業費が必要になります。大規模な工事を受注するための建設業許可を申請するケースであれば、安定した資金の保有が要件とされていることから、500万~1,000万円以上の資金が必要です。ただし、建設業では自宅を店舗にするケースも少なくないため、敷金・礼金などの事務所関連費用は抑えられるかもしれません。

コンサルタントやデザイナー、ライターなどは、自宅を事務所にすることができ、多額の費用がかかる設備を用意する必要もありません。場合によっては、開業費を50万~100万円程度に抑えることも可能です。

維持費

維持費としては、所得税・法人税・法人住民税・法人事業税・固定資産税・消費税などの各種税金、家賃、原材料の仕入れ代のほか、水道光熱費などが必要です。

また、税理士から税務関連の書類作成や資金繰りのアドバイスを受けたり、社会保険労務士・弁護士から労務・法務のアドバイスを受けたりするために顧問契約を締結する場合は、その顧問料も視野に入れておきましょう。

維持費の目安として、飲食業では店舗の家賃が月額50万~300万円かかり、それと同額程度の仕入れ費用もかかります。建設業は、自宅を事務所にして1人で事業を行うのであれば維持費は水道光熱費や車で移動する際のガソリン代程度で済みますが、人を雇用して大規模な事業を請け負う場合は1人あたり月30万~50万円程度の人件費が必要です。

コンサルタントやデザイナー、ライターなどは、業務に使用するパソコンのソフトの使用料などが毎月かかるケースがあり、維持費の相場はおおよそ月10万~20万円ほどとなります。

起業時に準備しておく費用の考え方

起業時には、資金の借入も視野に入れて、開業費と当面の維持費を用意しなければなりません。起業時に必要な費用を準備する際は、以下の考え方のポイントを押さえながら準備を進めましょう。

開業費と3~6カ月分の維持費を用意する

起業時の資金は、開業費と3~6カ月分の維持費の合計額を目安に用意してください。事業は、始めてすぐに軌道に乗るとは限りません。売上が立たない期間が数カ月続いた場合でも事業を継続できるように、開業費のほかに3~6カ月分の運転資金を確保することをおすすめします。

なお、開業費と維持費の目安は、前述したように運営する事業によって変わります。開業費については、以下の3点を順番に判断して、費用のめどをつけましょう。

開業費の概算を出すためのフレームワーク
  1. 店舗や事務所を構える必要があるか
  2. 事業の運営に必要な設備と数はどれくらいか
  3. 仕入れは必要か

たとえば、飲食店であれば3点すべてが必要ですが、居抜き物件を活用したり、自宅の一部で開業したりすれば、店舗や設備にかける資金を抑えられます。

必要な費用を計算しながら、それぞれの費用を抑える方法も検討しましょう。

融資で借入したい金額の3分の1を目安として自己資金を用意する

事業開始後の開業費や維持費を確保するには、融資を受けるのもひとつの方法ですが、そのためには一定の自己資金が必要になります。

創業直後の実績がない時期に、民間金融機関から融資を受けることは容易ではありません。そのため、政府が全額出資している日本政策金融公庫の創業融資を検討するのが一般的です。この場合、希望額の満額を融資してもらえないケースがある点には注意しなければなりません。

日本政策金融公庫の創業融資制度は、「創業資金総額の10分の1以上の自己資金を確認できること」を融資の条件としているものの、実際に借入できるのは自己資金の3倍程度の金額です。融資を検討している場合は、借り入れたい金額の3分の1程度を目安として、自己資金を用意しておきましょう。

許認可の条件を満たす資本金を用意する

事業を行うために所轄官庁の許認可が必要となるが求められる旅行業、建設業などでは、許認可の要件として資本金の額が定められています。必要となる許認可の要件を満たす資本金を用意しましょう。

法人の場合は社会保険料の負担額を知っておく

法人化すると、個人の役員報酬の額面金額に対しておよそ15%程度の社会保険料がかかります。さらに、社会保険料は法人と従業員で折半して負担する制度になっており、法人もこの個人負担と同程度の割合の負担が必要です。

例えば、40歳で起業し、役員報酬が月額30万円の経営者で従業員がいない場合、経営者個人として負担する社会保険料は月額約4万5,000円になります。同額を法人も負担すると考えると、法人と経営者が支払う社会保険料は合計で約9万円です。

社会保険料の金額は役員報酬の金額によって異なり、役員報酬が高額になればなるほど経営者と法人で負担する社会保険料は高額になります。社会保険料は必ず支払わなければならないため、創業1年目の資金繰りの中では大きな負担になるケースもあることから、バランスを考えて役員報酬を設定しなければなりません。

法人は決算での税理士の依頼費用を考えておく

法人で開業する場合は、法人の決算と税務申告の手続きを税理士に依頼することを想定しておきましょう。経営者自身が決算や申告に対応しようとすると、帳簿の整理や必要書類の作成などに膨大な時間と手間がかかります。本業に影響が出る可能性も高いため、1期目から税理士に決算を依頼するのが一般的です。この依頼費用も事前に把握して、起業費用に含めて考えておくことをおすすめします。

なお、設立の段階から税理士に相談しておくと、決算月の決め方や役員報酬の金額など、1年目の資金繰りをスムーズにするためのさまざまなアドバイスをもらうことができます。起業の相談後に決算・申告を依頼すると、起業相談の費用が無料になるケースもあるため、早めに税理士に相談するのがおすすめです。

起業時の資金調達方法

起業時の資金調達方法には、投資家からの出資を含めてさまざまな方法があります。しかし、実績がない起業の段階で出資を受けるのは容易ではありません。そのため、出資以外の主な資金調達の方法について、以下で紹介します。

日本政策金融公庫

起業時の創業融資の借入先として一般的なのが、日本政策金融公庫です。

自己資金の準備が申し込みの条件とされていますが、実際の融資の現場では自己資金の3倍程度の融資を受けられるケースが多くなっています。日本政策金融公庫の創業融資では、返済までの期間を5年などの長期間に設定できるため、借入先の第1候補とするケースも少なくありません。

補助金・助成金

起業者のための補助金・助成金も、起業費用を補填する有効な資金源となります。補助金・助成金のメリットは、原則として返済の義務がない点です。

ただし、補助金・助成金には受給要件があり、必ずしも受給できるとは限りません。また、基本的には事業に費用を使ってから入金される仕組みとなっているため、起業前の資金調達手段にはならない点にも注意してください。

クラウドファンディング

クラウドファンディングは、インターネット上で事業のアイデアを公表してその事業資金を一般から公募する仕組みで、うまく資金が集められれば、有効な資金調達手段となります。アイデアが斬新で魅力的であれば、過去に事業に成功した経歴や実績がなくても、資金を得られるかもしれません。

しかし、確実に資金を集められるわけではなく、公募を開始してから実際に資金が集まるか判明するまでに時間を要します。

税理士のサポートで、1年目から万全な資金繰り対策を実施して開業しよう

起業時には、法人を設立するための手続き費用や、開業費、維持費などが必要になります。開業1期目は利益が出ないことも多く、出費もかさむため、計画的な資金繰りで事業を行わなくてはなりません。1期目に資金を貯めて2期目、3期目に羽ばたくためにも、税理士に資金繰りのサポートを受けることをおすすめします。

ベンチャーサポート相続税理士法人では、起業や法人設立などについて悩みを抱える人を対象に、無料相談を実施し、融資の申し込みもサポートしています。起業を検討している場合は、お気軽にご相談ください。

▼ 起業の世界




ページの先頭へ戻る