

東京弁護士会所属。東京都出身。
弁護士になる前、私は公務員として自治体業務に携わってきました。その経験から、法的な正しさだけでなく、社会的な公平性や、一人ひとりの生活に寄り添うことの重要性を深く理解しています。
立ち退き問題は、住まいや事業所といった生活の根幹に関わる問題であり、そこには多大な不安やストレスが伴います。私は「弁護士は敷居が高い」というイメージを払拭し、何でも気軽に話せる相談相手であることを常に心がけています。
複雑な法律用語を分かりやすく整理し、今後の見通しを丁寧にご説明した上で、依頼者様が「相談して良かった」と心から思える解決を目指します。公務員時代から大切にしている「誠実に向き合う」姿勢を貫き、皆様の正当な権利を守るために全力で取り組んでまいります。

信販系の保証会社を利用している場合、家賃滞納が2カ月以上続くと信用情報機関に登録されるリスクがあります。
信用情報とは、個人の借入や返済履歴、クレジットカードの利用状況など、金融取引に関する記録です。
信用情報機関に登録されると、5年ほどはクレジットカードやローンの審査に通りにくくなります。
1カ月の滞納ならば基本的には影響しませんが、家賃滞納を放置すると訴訟や強制退去リスクもあるため、できるだけ早く弁護士へ相談しましょう。
本記事では、家賃を滞納したときのリスクや対応方法などを解説します。
目次

信販系の保証会社を利用している場合、通常は2カ月以上の家賃滞納が続いたときに信用情報機関へ事故情報が登録されます。
1カ月程度の遅れであれば登録されるリスクは少ないため、滞納したときはできるだけ早期に対応しましょう。
家賃の支払いが1カ月遅れた場合でも、一般的な入金忘れの範囲に留まり、直ちに信用情報に傷がつくケースは少ないでしょう。
信用情報とは、クレジットカードやローン審査に利用される支払い履歴などの情報です。
家賃の滞納後、保証会社が貸主に代位弁済を行い、借主へ支払いを求めるのが一般的です。
保証会社から代位弁済が行われると、その事実が信用情報機関に登録されますが、入居者が保証会社からの連絡に応じ、速やかに滞納分を支払えば信用情報への影響が生じる事態は避けられる可能性があるでしょう。
滞納状態が2カ月以上続くと、保証会社が信用情報機関に報告を行ってブラックリストに掲載される可能性が高くなるでしょう。
保証会社は、代位弁済による立替後に回収が困難と判断したときに信用情報機関へ報告します。
保証会社や管理会社からの連絡に迅速に応じ、滞納分を支払うのが最善と言えるでしょう。
連絡を無視し続け、滞納が長期化すると、クレジットカードやローン審査に影響する可能性が高くなります。
個人間契約や管理会社のみで保証会社がない場合は、家賃滞納をしても信用情報機関には登録されないのが一般的です。
信用情報機関への登録主体は、加盟している金融機関や一部の保証会社のみであるためです。
賃貸借契約書や重要事項説明書の記載から、保証会社の有無や保証範囲、代位弁済の条件などを確認しておきましょう。
現在、家賃未払いのリスクを避けるために賃貸物件では保証会社の利用を必須条件とするケースが多くなっています。
保証会社を利用しない場合でも、家賃滞納が続くと訴訟の提起や強制退去のリスクがある点に注意しましょう。
家賃滞納が信用情報機関に登録されると、以下の通り生活上のデメリットがあります。
信用情報の登録は一定期間残り、滞納の解消後も影響が続く点に注意しましょう。
信用情報機関に事故記録が登録されると、新規にクレジットカードを作成するための審査が原則として通らなくなります。
現在利用しているクレジットカードも利用や更新ができなくなり、決済手段が失われて生活に不便が生じる恐れがあるでしょう。
クレジットカード会社は、審査のときに信用情報機関の事故情報の記録を確認します。
審査基準はクレジットカード会社によりますが、基本的には個人の信用情報が重視されます。
登録が抹消されるまでは、デビットカードや家族カードなどを利用する方法や現金中心で生活する方法などが考えられるでしょう。
事故情報の登録によって、住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなどのすべての融資審査で拒絶される可能性が高くなります。
ローンによっては、審査には通るものの、融資額の大幅な減額など条件が悪化するケースもあるでしょう。
ローンの審査では、長期にわたる返済を継続できるかの観点から資産や収入のみでなく個人の信用情報が重視されるためです。
数千万円のマイホーム建築など、将来の大きな計画が数万円の家賃滞納によって崩れてしまうケースがあります。
ローン会社によって審査基準は異なるため、頭金の増額や安定した収入の確保などで要件が緩和される可能性はあるでしょう。
転居先の物件を借りるとき、保証会社が信用情報を参照すれば審査に落ちるため、入居審査にも影響します。
賃貸では多くの物件で保証会社の利用を求められるため、優良物件や条件に合う物件などが見つかっても入居できない可能性が高くなるでしょう。
家賃滞納によって現在の物件を退去しなければならないとき、転居先を確保できない事態は大きなリスクとなります。
対処法としては、信販系でなく独立系の保証会社を選択できる場合、審査がより柔軟に判断される傾向にあります。
個人の大家が賃貸する物件も、収入や人物などの面から判断されるケースが多く、入居できる可能性があるでしょう。
信用情報機関に登録された家賃滞納の記録は、ケースによりますが、一般的に5〜10年ほど残ります。
たとえ2カ月の滞納で事故情報が登録された場合でも、影響は長期間続くため、時間的な損失は大きくなってしまいます。
内容が事実であれば原則として本人からの削除要請や早期抹消はできないため、抹消までの期間経過を待たなければなりません。
事故情報の登録の有無は、信用情報機関に照会を依頼すると確認できます。
事故情報が登録される前に回避するのが重要となるため、家賃を滞納してしまったときはできるだけ早期に対応しましょう。
信用情報機関に事故情報が登録されない場合でも、遅延損害金の増加や強制退去など、深刻なリスクがあります。
事故情報が登録されないからといって支払いを放置すると、さらに深刻なトラブルに発展する可能性もあるため注意しましょう。
支払期日を過ぎた後も放置すると、遅延損害金によって金銭的な負担が増える恐れがあります。
一般的には、賃貸借契約書で以下のように延滞日数に応じた遅延損害金の算定方法が定められています。
延滞日数が増えるほど金銭的な負担が重くなるため、早期対応が重要です。
放置しても支払督促を諦める可能性は限りなく低く、訴訟を提起される可能性もあるでしょう。
裁判上の争いで敗訴すると、給与や預貯金が差し押さえられてしまい、勤務先や家族にも知られてしまうリスクもあります。
おおよそ3カ月以上の滞納が続くと、貸主との信頼関係が破壊されたとみなされ、建物明渡請求訴訟を提起されるリスクが高くなります。
通常、家賃延滞などの契約違反があっても、貸主と借主の信頼関係が破壊されたとは言えない程度であれば直ちに契約解除できません。
目安として3カ月以上の家賃滞納があり、支払督促を無視し続けたなどの事情があると信頼関係の破壊が認められる可能性があります。
訴訟の提起は、話し合いによる解決が難しいときに法的な手段で解決を求める行為です。
労力や精神的負担がかかるケースもあるため、できる限り訴訟の提起前に和解による解決を試みましょう。
建物明渡訴訟が提起され、借主が敗訴すると、最終的には強制執行の申立てにより強制退去させられます。
強制執行の申立てがされると、執行官が物件を訪問して「期日までに退去しなければ強制的に荷物を搬出する」旨が記載された書面を貼り付けます。
期日までに退去しないときは、執行官や業者が強制的に鍵の交換や荷物の搬出を行うため退去を免れません。
強制執行の申立てが行なわれた後は回避が難しく、荷物の保管費用や退去の強制執行にかかる費用は借主が負担します。
強制執行の申立てがされる前に、分割払いや明渡期日の猶予などについて、事前交渉が重要です。
家賃滞納をしてしまった場合でも、早期の対応によってリスクを最小限に留められるケースが多いです。
貸主からの請求を放置せず、以下の対応を実施してトラブルの拡大を防ぎ、信用情報への影響をできる限り抑えましょう。
家賃滞納に気付いた時点で、できるだけ早めに貸主や管理会社に連絡を取り、滞納の理由や現状を正直に説明しましょう。
誠実な態度を示すため、電話や訪問など直接の連絡手段を選び、メールや書面のみに頼らない方が信頼回復につながります。
事情を伝える際には、支払い可能な時期や今後の計画を具体的に説明し、相手に安心感を与えましょう。
保証会社が介在している場合も連絡を無視せず、誠実な姿勢での対応が重要です。
家賃の滞納分は、現実的に支払い可能な範囲での分割払いや支払い猶予を家主や管理会社、保証会社に相談するのが大事です。
分割払いを希望する場合は、毎月の返済額や期間を具体的に伝え、双方が納得できる計画を作らなければなりません。
一括払いが無理でも、滞納分を分割して毎月の家賃に上乗せする計画などを交渉しましょう。
たとえば、家賃1カ月分を3回に分けて支払う場合、毎月の通常家賃に加えて滞納分の1/3を加算して支払います。
交渉は具体的な数字で行いつつ、滞納額や生活状況に応じて無理のないスケジュールを提案すると合意を得やすくなります。
自治体が運営する支援制度を利用すると、家賃負担を軽減できる可能性があります。
たとえば、離職・廃業や収入減少で家賃の支払いが困難となり、住まいを失う恐れがある方を支援する住居確保給付金制度などがあります。
住居確保給付金制度は、最長9カ月間、自治体から貸主へ直接家賃相当額を振り込み、借主の生活の立て直しを支援する制度です。
公的支援を受けるときは、受給の要件を満たすかどうか確認するために市区町村の生活相談窓口を訪問しましょう。
生活費の支援や住居確保給付金の申請手続きについて、担当者から具体的なアドバイスを受けられます。
貸主や管理会社との交渉を自分で行うのが難しい場合は、弁護士に対応を依頼しましょう。
弁護士に交渉を代行してもらうと、滞納家賃の分割払いや明渡期限の猶予などを認めてもらえる可能性が高くなります。
貸主や管理会社は賃貸のプロであり、個人が直接交渉しようとしても受け付けてもらえないケースも少なくありません。
弁護士は、過去の判例などから専門的な知見に基づいて妥当な返済額や支払計画を提案し、不利な条件を拒絶します。
弁護士の介入によって相手方は訴訟リスクが高くなるため、有利な条件を勝ち取れる可能性が高くなるでしょう。
1カ月分の家賃滞納では、基本的には信用情報への影響はありません。
一方で、2カ月以上の滞納があり、保証会社から貸主へ代位弁済がされると信用情報機関に事故情報が登録されるリスクが高くなります。
事故情報が登録されると、抹消されるまでの数年間はクレジットカードやローンの利用、入居審査などに影響するため日常生活で不便が生じます。
貸主からの請求を放置すると強制退去などより深刻なリスクがあるため、できる限り早く弁護士に相談しましょう。
VSG弁護士法人には貸主との交渉に強い弁護士が多数在籍しており、お客様のリスクを最小限にできるよう親身になって対応します。