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投資収益率(リターン)の決定要因とは?-社長のための資産形成戦略Vol21

森 健太郎

この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

投資収益率(リターン)の決定要因とは?-社長のための資産形成戦略Vol21

投資収益率(リターン)の決定要因

さて、ここまでの話で「投資の絶対公式」の3つの重要ファクターで投資成果が決まることは理解できました。

しかし、大きな問題があります。

それは3つの重要ファクターのうち、投資金額や投資年数はある程度、自分自身が主体的に決めていくことが可能なのですが、「投資収益率」は明確に決めることができず、かなり不確実だということです。

先ほど、シミュレーションとして年率5%や8%の設定をしましたが、もちろんこれが必ず実現できるわけではありません。

投資収益率がマイナスになる、つまり損をする可能性もあります。

投資に苦手意識のある人は、この投資収益率の不確実性が気になるのではないでしょうか。

投資にかけられる時間や投資額は決められても、投資収益率が読めないため、なかなか踏み出せない人もいるでしょう。

投資の世界では投資収益率のことを「リターン」と呼びますが、リターンの不確実性のことを「リスク」と呼びます。

このリターンとリスクの真の意味、加えてリターンとリスクの関係性について、深く掘り下げて理解することができれば、投資の世界に正しい一歩を踏み出すことができます。

リターンを決めるものは何か

それではまず、リターンを決めるものが何かについて見ていきましょう。

まずは、私たちが投資をする場所(リターンを獲得する場所)がどこなのかを明確にしましょう

基本的に投資をする場所は金融市場です。

投資家は金融市場に資金を投入することで、将来リターンの獲得機会を得るのです。

金融市場は大きく分けて、短期金融市場長期金融市場に区分できます。

主に1年以内の資金調達と資産運用のニーズに応えるのが短期金融市場、明確な年限の区分はありませんが、より長期的な資金調達と資産運用のニーズに応える場所が長期金融市場です。

伝統的な長期金融市場は「債券市場」と「株式市場」です。

それ以外にも不動産を証券化した「REIT(リート)(不動産投資信託)」、天然資源(原油・ガス・金属など)の先物取引、未公開株式などの市場が存在しています。

これらの市場で取引される資産は、伝統的な債券や株式とは区分して「オルタナティブ資産(代替資産)」と呼ばれています。

長期投資家の選択肢としては、債券資産、株式資産、オルタナティブ資産があることを覚えておきましょう。

その他の重要な区分として、さまざまな国・地域による分類がありますが、まずはシンプルに資産区分を株式と債券、地域区分を国内と外国の2つに分類するとします。

となると、投資をする場所は「①国内債券」「②外国債券」「③国内株式」「④外国株式」という4つのカテゴリーとなります。

どのように金融市場でリターンを獲得するか

これを前提に、どのように金融市場でリターンを獲得するかを考えてみましょう。

①資産配分

仮に、あなたの手元に1,000万円の資金があるとして、まず考えるべきは「資産配分」です。

この1,000万円を「4つのカテゴリーのどこに配分するか?」という意思決定をしなくてはなりません。

ちなみに、私たちの国民年金や厚生年金などを運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)は、①国内債券25%、②外国債券25%、③国内株式25%、④外国株式25%という基本資産配分を定めて運用をしています(図表3-2)。

図表3-2 機関投資家の資産分配

さて、みなさんならどのように資産を配分するでしょうか?

どのような資産配分にするにせよ、この判断が長期のリターンに大きく関わってくることを覚えておきましょう。

②銘柄選択

資産配分の次に考えなくてはならないのが「銘柄選択」です。

たとえば、外国株式に全体の50%にあたる500万円を配分するとします。

それで実際に何を買うべきか?この判断が銘柄選択です。

世界で一番有名なアメリカのアップルの株式を買うのか?もしくは中国のIT企業アリババを買うか?それとも欧州大手食品メーカーのネスレを買うか?などなど。

その他に考えなければならないのは、銘柄数は1社に絞るのか?それとも100社くらいに分散すべきか?などなど、資産配分の後には銘柄選択をしなければなりません。

③タイミング

そして、最後にくるのが「タイミング」です。

資産配分で外国株式50%、銘柄選択はアップル1社に決めたとします。

それを今買うべきなのか?もうちょっと待ったらもっと安い値段で買えるのではないのだろうか?一体全体どのタイミングが正しいのか?などなど、それがタイミングの判断です。

多くの個人投資家が資産配分や銘柄選択よりもタイミングのことを気にしているように思います。

つまり、私たちが金融市場で投資リターンを得ようとする際の基本的アプローチは、まず投資の絶対公式によって「投資金額」「投資利回り(目標)」「投資年数」を決定すること

次に「目標とする投資利回り」を実現するための①資産配分、②銘柄選択、③タイミングについて検討して決定していくということになります。

実はこの3つの要素の中で、長期投資家がリターンを得るのに最も重要なのが、①の資産配分です。

次に②の銘柄選択、そして最後にくるのが③のタイミングです。

大規模かつ大切な資金を預かっている年金基金の運用を分析すると、「年金基金の長期リターンの約90%は資産配分で決定され、残りの10%くらいが銘柄選択とタイミング」という研究結果もあるくらいです。

年金基金とは、運用の条件が異なる個人の場合、銘柄選択とタイミングの重要度はもっと上がってくると推測されますが、それでも資産配分が最も重要であることに変わりはないでしょう。

要するに長期の投資リターンを得たいなら、最初に資産配分をしっかり考えなければならないということなのです。

▼社長のための資産形成戦略 シリーズ

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