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「社長」という人生。架空のストーリーから見る失敗ポイント③リタイア期-社長のための資産形成戦略Vol4

森 健太郎

この記事の執筆者 税理士 森健太郎

ベンチャーサポート税理士法人 大阪オフィス代表税理士。
近畿税理士会 北支部所属(登録番号:121535)
1977年生まれ、奈良県奈良市出身。
起業・会社設立に役立つYouTubeチャンネルを運営。

PROFILE:https://vs-group.jp/tax/startup/profile_writing/#p-mori
YouTube:会社設立サポートチャンネル【税理士 森健太郎】
書籍:プロが教える! 失敗しない起業・会社設立のすべて (COSMIC MOOK) ムック

「社長」という人生。架空のストーリーから見る失敗ポイント③リタイア期-社長のための資産形成戦略Vol4

相続を見据えるリタイア期

C氏の事例

今年75歳を迎えるC氏は、会社経営から引退することを決めました。

人間ドックの結果、ガンが見つかったことが、引退を決めるきっかけになりました。

医師から告げられた余命は3年。

そこで、自分が動けるうちに、会社を誰かに引き継いでおきたいとC氏は考えました。

30年前に社員数名で始めた会社は無事に成長し、現在は従業員50人ほどを抱えるようになりました。

銀行からの評価は高く、資金繰りに日々頭を痛めていた創業期が遠い過去のように思えます。

C氏の2人の子ども(長男、長女)はすでに成人しています。

長男は難色を示していたものの、会社の後継者となることを了承し、そのことを長女も受け入れました。

「あとは長男にバトンタッチをして、残された時間を自分のために悔いなく過ごしたい」

そのようにC氏は考えていました。

しかし、予期していなかった問題に直面することになります。

ある日、C氏は周りの社長から「相続税に気をつけたほうがいい」と言われ、不安を感じるようになりました。

会社の税務を長年見てもらっている顧問税理士は、相続税に詳しくありません。

そこで、あらためて相続税に強い税理士に相談してみたところ、驚愕(きょうがく)の事実を知ります。

「このままでは、後継者となる息子さんに3億円の相続税がかかります」という説明を受けたのです。

会社を長男が引き継ぐには、自社の株式(自社株)を相続させる必要があります

C氏の場合、会社の成長に伴って自社株の評価額は5億円ほどと見込まれ、結果的に相続税が高くなってしまったのです。

もともとC氏は、長男には自社株を、長女には預金など残りの財産を相続させようと考えていました。

そのことを税理士から聞いた相続税の話と合わせて、2人の子どもに伝えました。

すると、長男は「3億円もの相続税を払うお金なんてない!」と、納税資金のためにC氏の預金も相続することを希望しました。

ここで不満を訴えたのが長女です。

「兄さんは株をもらえるし、会社から給料ももらえるのだから、お父さんの預金は絶対に私が相続する」と言って聞きません。

あちらを立てればこちらが立たず。

相続の問題の難しさを感じたC氏は、慌てて相続税対策を考え始めますが、税理士から教わった対策のほとんどは、生前に時間をかけて行わなくてはいけないものでした。

こんなことになるのであれば、「無理に長男を後継者にしたりせずに、以前話のあったM&Aを真剣に検討し、会社を売却しておけばよかったのかもしれない」という考えがふと頭の中によぎります。

人生の残された時間を「お金の心配」にとらわれながら過ごさなければいけないのかと考えると、C氏は憂鬱(ゆううつ)で仕方がありません。

【C氏の失敗ポイント】
  • ・生前に計画的に行うべき相続税対策を行っていない
  • ・円滑な事業承継のための対策を行っていない
  • ・遺産争いを避けるための遺言などを残していない
  • ・M&Aの可能性を検証していない

▼社長のための資産形成戦略 シリーズ

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