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賃貸借契約書を紛失したときの対処法は?

この記事でわかること

  • 賃貸借契約書を紛失したときの対応方法がわかる
  • 賃貸借契約書を紛失して困るケースが理解できる
  • 賃貸借契約書のコピーの取得などができない場合の対処法がわかる

賃貸借契約書を紛失したときには、対応方法を実践して、賃貸借契約書のコピー等が必ず手元にある状況にしておきましょう。

なぜなら、賃貸借契約書は契約関係を証明する大切な書類であるからです。

仮に賃貸借契約書を誤って破棄するなど紛失しても、即刻契約解除となる心配はありません。

では、賃貸借契約書を紛失して困るケースとは、どのような場合になるのでしょうか?

この記事では、賃貸借契約書を紛失したときの対応方法や、コピーも取得などなどができないときの対処法を解説します。

また、具体的に紛失したことで困るケースについてもご紹介します。

賃貸借契約書とは

賃貸借契約書とは、アパートやマンションなどの賃貸住宅を借りるときに、貸主と借主の契約関係を証明する書類です。

賃貸借契約は、口頭でも契約可能ですが、入居後のトラブルを避けるために書面で作成されることが多いといえます。(賃貸借契約を交わすことで、後日借主は貸主から賃貸住宅の引き渡しを受け、その対価として借主は毎月所定の賃料を貸主に支払うことになります。

賃貸借契約書の記載内容

賃貸借契約書には、主に下記の項目について記載があるのが通例です。

  • 賃貸契約する物件情報
  • 賃料などのお金に関する情報
  • 貸主と管理会社、借主と同居人に関する情報
  • 付帯設備や残置物に関する情報
  • 契約期間や更新に関すること
  • 途中解約や退去に関すること
  • 退去時の原状回復に関すること

では、ひとつずつ見ていきましょう。

賃貸契約する物件情報

まずは、賃貸契約する物件自体の情報です。

物件の所在地や物件名、部屋番号や間取りと広さ、物件の種類(マンションやアパート等)や構造などが該当します。

契約を進める予定の物件と相違がないかを確認しておきましょう。

賃料などのお金に関する情報

次に、賃料などのお金に関する情報です。

賃貸借契約書には、毎月の賃料と共益費、敷金などの金額や支払期限、支払方法などについて記載されています。

また、敷地内駐車場などがあれば、そうした付属施設の使用料などの記載もあります。

貸主と管理会社、借主と同居人に関する情報

貸主と管理会社、借主と同居人に関する情報も記載されているのが通例です。

貸主の住所・氏名・電話番号、管理会社の所在地と電話番号、借主の住所・氏名・電話番号、また,多くの場合,同居家族の氏名などが記載されています。

付帯設備や残置物に関する情報

付帯設備や残置物に関する情報も記載されています。

付帯設備とは貸主から提供される機器などのことで、賃貸住宅に居住するときにこの設備を含めて利用できます。

たとえば、居室内に設置されるエアコンやキッチンのガスコンロなどが該当します。

また、残置物とは前入居者などが居室内に残していったものです。

テーブルやソファーなどの家財道具や、洗濯機などの電化製品などが残置されているケースがあります。

なお、残置物については貸主や管理会社などに相談すれば、入居前に撤去できます

下見等の上で,入居後に必要がないものであれば、あらかじめ残置物が必要ない旨を伝えておきましょう。

契約期間や更新に関すること

契約期間や契約の更新に関することも記載されています。

普通借家の場合、契約期間は2年間であることが多いといえます。

商談等で提示された契約期間と相違がないかを確認しておきましょう。

また、契約更新時の更新料の設定についても、併せて記載がある場合が多いので確認しましょう。

途中解約と退去に関すること

契約期間中の途中解約に関することです。

退去する時には、借主から管理会社へ退去する旨の連絡が必要となります。

つまり、解約の予告期間です。

解約の予告期間は、退去を決めたときに管理会社等へ申し出るべき時期のことを指します。

民法上の解約予告期間は,3か月ですが,一般的には、退去日の1か月までに管理会社等へ解約予告をすべきことが決められているケースが多いといえます。

また、途中解約する場合に発生する違約金の取り決めについても記載がある場合がありますので確認しておきましょう。

退去時の原状回復に関すること

退去時の原状回復に関することや敷金の精算方法についてです。

退去後の原状回復と敷金精算については、賃貸住宅で最もトラブルになりやすい事項となります。

退去時の原状回復の負担については、国土交通省にガイドラインがあります。

このガイドラインでは,たとえば、フローリングやクロスの経年劣化や使用による損耗は原則貸主負担です。

一方で、借主が故意に壁などに傷をつけたことや、付帯設備を損傷した場合には借主負担となります。

契約書における,これらの点についての記載内容もしっかりと確認しておきましょう。

(参照元:国土交通省 原状回復回復をめぐるトラブルとガイドライン

賃貸借契約書をなくしたときはどこでもらえる?

賃貸借契約書をなくしたときには、原則契約を仲介した不動産会社に依頼するか,貸主に依頼することになります。

なくしたときの対応方法は、以下の通りです。

  • 賃貸借契約書をコピーしてもらう
  • 賃貸借契約書の再発行を依頼する

では、具体的な内容について確認していきましょう。

貸主の賃貸借契約書をコピーしてもらう

賃貸借契約書のコピーをもらうことが、最も現実的な方法と言えるでしょう。

賃貸借契約時の契約書は2部作成し、貸主と借主それぞれが原本を保管するケースが多くあります。

つまり、借主が賃貸借契約書を紛失してしまっても、貸主が同じ契約書を保管しているので,それをコピーしてもらって所持すれば全く問題ありません。

また、貸主の契約書のコピーが難しい状況であれば、不動産会社側で保管している賃貸借契約書(複写)をコピーしてもらうようにします。

不動産会社には、賃貸借契約書を5年間保管する義務があるので、契約から5年以内であれば不動産会社にコピーが残っているはずです。

賃貸借契約書の再発行を依頼する

次に、賃貸借契約書の再発行を依頼する方法です。

賃貸借契約書の再発行は、現実的には断られるケースが多いでしょう。

なぜなら、様々なケースで煩わしい状況となるおそれがあるからです。

たとえば、再発行した賃貸借契約書の内容が元の契約書の内容と少しでも相違がある場合には、作成日で優先度が決まります。

また、同じ日付で賃貸借契約書を再発行した場合、優先度の区別がつかずにトラブルになるおそれがあるでしょう。

さらに記載する日付が違う場合、優先度が高い新しい契約書のほうを敢えて入居者にとって不利な内容に変更されることもあります。

不動産会社には、基本的に賃貸借契約書の再発行に様々なリスクがある考えるため、再発行は断られる場合が多いと思っておきましょう

賃貸借契約書を紛失して困るケース

賃貸契約書の紛失は、日常生活で困ることや契約関係で不利になるなどの実害はありません。

一方で紛失してその内容がわからない場合には,困るケースもあるので、具体的な例をご紹介していきましょう。

  • 居住のルールや特約事項を確認したいとき
  • 金銭的なトラブルが発生したとき

どのような内容なのかを確認していきましょう。

居住のルールや特約事項を確認したいとき

賃貸借契約書には、居住のルールや特約事項などについて記載されています。

入居者同士でこのルールや特約事項をめぐってトラブルになっている場合には、内容を確認しなくてはなりません。

たとえば、楽器の演奏やテレビなどの音量でトラブルになっているケースです。

居住のルールの中に楽器の演奏時間に関する取り決めや、テレビなどの音量に関する注意事項があれば、これらを元に管理会社などにクレームを言えます。

仮に賃貸借契約書がなく居住に関するルールについて曖昧な状態だと、注意喚起自体が難しくなることもあるでしょう。

金銭的なトラブルが起きたとき

次に、貸主との間で金銭的なトラブルが起きたときです。

賃貸借契約書には、賃料や共益費などの費用について記載があります。

たとえば、契約更新時の賃上げでトラブルが起きたときに、賃貸借契約書がないと証拠不十分で交渉が有利に進められないおそれがあります。

賃貸借契約書をコピーや再発行をしてもらえないときの対処法

不動産会社に賃貸借契約書のコピー・再発行を断られてしまったら、各都道府県の窓口に相談しましょう。

相談窓口は、都道府県毎に異なります。

たとえば東京都は、東京都都市整備局住宅政策推進部の不動産業課が相談窓口になっています。

他にも、全国宅地建物取引業協会連合会や全日本不動産協会、国民生活センターや都道府県の消費生活相談窓口があります。

困った状況に陥っても、様々業界団体をあたり、解決できるようにしましょう。

まとめ

賃貸借契約書を紛失した場合には、不動産会社に連絡して貸主の原本若しくは不動産会社の控えをコピーさせてもらいましょう

他方、賃貸借契約書の再発行は、難しい場合が多いことを理解しておきましょう。

仮に、賃貸借契約書のコピーも断られてしまった場合には、各都道府県の窓口や業界団体等への相談がおすすめです。

賃貸借契約書を紛失したとしても日常生活での実害はほぼありませんが、トラブル発生時には契約書のコピーなどで契約の内容を確認することが必要となるケースがあります。

賃貸借契約後は、契約書の保管方法や保管場所を決めておき、紛失しないことが重要です。

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