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立ち退き交渉を弁護士に依頼する基礎知識!費用相場や立ち退きの流れまで

立ち退き交渉を弁護士に依頼する基礎知識!費用相場や立ち退きの流れまで

この記事でわかること

  • 立ち退き交渉代行を弁護士に依頼するメリット・デメリット
  • 弁護士に依頼したときの費用相場

貸主から住居の立ち退きを求められたら、突然でとまどってしまう方がほとんどではないでしょうか。
通常、貸主都合で立ち退きを求めるときは、立ち退き料を支払って借主の損失を補填します。
立ち退き料の算定や交渉には専門的な知見が必要であるため、弁護士への依頼が原則です。
依頼には経済的な利益に応じた報酬が必要ですが、結果的に支出以上の便益があるケースがほとんどです。
ここでは立ち退き交渉で必要な知識や交渉の流れなどを解説します。

立ち退き交渉の代行に関する基礎知識

立ち退き交渉代行とは、弁護士が立ち退き料の交渉を本人の代わりとして行う方法です。
立ち退き交渉は専門的な知識や経験が必要なため、自分で交渉するケースは少なく、一般的には弁護士に依頼します。
不動産会社が立ち退き交渉代行を行う場合もありますが、立ち退き交渉は弁護士のみが行える行為のため注意しなければなりません。
弁護士法には、弁護士以外が法律行為をし、報酬を業として受け取ってはいけないと規定しているためです。
たとえ不動産会社が立ち退き交渉代行で直接的に報酬を得ていなくても、間接的に仲介手数料などを取得している場合は、弁護士法違反になる可能性があります。

立ち退き交渉に必要となる正当事由

正当事由とは、借主に契約違反がないにもかかわらず、賃貸借契約を終了させてもやむを得ないと認められる理由です。

借地借家法では「借主の保護」を原則としており、貸主から一方的に契約の解約や更新の拒絶はできず、正当事由がなければなりません。

たとえば、次が正当事由に該当します。

  • 貸主やその親族が、居住や営業のために使用しなければならない
  • 貸主の生計を維持するために売却しなければならない
  • 建物が老朽化しており、修繕や取壊しをしなければならない

これらの理由があり、さらに次のような事情も含めて、総合的に判断されます。

  • 立ち退き料の支払いの有無
  • 使用期間、賃料の支払、利用違反はないかなどの利用状況
  • 建物の残存耐用年数や老朽化などの現況

立ち退き料が必要なケース

立ち退き料が必要となるケースは、次があります。

  • 建物を取り壊して貸主の親族の住宅を建てるために退去を求める場合
  • リフォームして賃料を上げるために現在の入居者に退去を求める場合
  • 行政の土地区画整理事業による立ち退きの場合

これらのケースに限らず、判例では一定の金銭的補償をしなければ正当事由と認められない場合がほとんどです。

特に借主が店舗営業をしている場合、別の場所で営業を再開できるまで様々な損失を被る可能性があります。

立ち退き料には、借主の損害補填や慰謝料としての意味があり、貸主と借主の利害を調整する方法として用いられてきました。

貸主から立ち退きを求める必要性が弱い場合、相応の立ち退き料の支払いが正当事由として認められる条件となります。

立ち退き料が不要なケース

原則として立ち退き料は必要ですが、次のようなケースでは不要です。

借主に契約違反がある場合

たとえば、借主に家賃の滞納や無断転貸などの契約違反がある場合、貸主は賃貸借契約を解除できます。

契約解除による物件の明け渡しには、立ち退き料は不要です。

定期建物賃貸借契約を結んでいる場合

定期建物賃貸借とは、契約上の期間が満了すると確定的に賃貸借契約が終了する制度です。

契約終了による明け渡しであるため、立ち退き料は不要です。

建物の老朽化のために重大な危険がある場合

建物が極端に老朽化し、倒壊など重大な危険がある場合、正当事由として認められた事例があります。

現況の確認により、単なる老朽化だけでなく、周囲への危険があると認められた場合に限ります。

立ち退き交渉の流れ

通常、次のような流れで立ち退き交渉を行います。

1.立ち退きの通知と説明
貸主から立ち退きが必要となった理由などを説明します。
2.調査
立ち退きにあたり、正当な立ち退き料がいくらになるか調査を行います。
借主が病気のため移動に困難がある、営業上の補償が必要になるなど特別な事情も含めて考慮されます。
3.立ち退き料の交渉
住居の場合、引っ越し先の家賃と引っ越し費用をもとに交渉します。
店舗営業をしている場合、営業上の損失補填となるため金額はケースバイケースです。
交渉がまとまったら、金額や支払時期などを合意書にまとめます。
4.交渉が決裂した場合の対処
交渉では立ち退き料の折り合いがつかない場合など、裁判上の手続きで正当な金額の算定を求められます。

立ち退き交渉を弁護士に代行してもらうメリット

弁護士に立ち退き交渉代行を依頼する理由は、代行依頼するメリットが多いためです。

  • 正当事由を明確にした交渉ができる
  • 交渉の精神的負担を大幅に軽減できる
  • 経済的な負担を軽減できる

本章では、弁護士に立ち退き交渉代行してもらうメリットを紹介します。

正当事由を明確にした交渉ができる

弁護士に立ち退き交渉代行を依頼すると、正当事由に基づいた交渉ができます。
解除・拒絶する理由が常識的に納得できる事情であれば立ち退き料が少なくなり、納得しづらい事情であれば立ち退き料が多くなっていきます。
正当事由の内容が立ち退き料の金額に影響するため、正当事由の強弱の判断が非常に重要です。
しかし、一般個人が立ち退き交渉をする場合は正当事由の強弱を判断しづらいでしょう。
賃貸人からの立ち退き料提示額をそのまま受け入れてしまう場合も少なくありません。
弁護士に立ち退き交渉代行を依頼すれば、弁護士が正当事由を判断するため、適正な立ち退き料かどうかがわかります。
そのため、提示された金額で合意して受け取ってよいのか判断できます。

交渉の精神的負担を大幅に軽減できる

立ち退き交渉を弁護士に代行してもらうと、交渉の精神的負担を大幅に軽減できます。
立ち退き交渉は賃貸人だけでなく、賃借人にとっても大きな問題であり、交渉には相当の負担がかかります。
もし立ち退き要求をされたら、できるだけ早く弁護士に相談するようにしましょう。

経済的な負担を軽減できる

弁護士に立ち退き交渉代行を依頼すると、精神的な負担のほか経済的な負担も軽減できます。
賃貸人との交渉はいつでもできるわけではありません。
場合によっては仕事を休んだり、早めに切り上げたりして、交渉場所へ向かう必要があります。
このような場合、交渉場所へ向かう交通費や、仕事を休んだときの経済的損失を負ってしまうケースも珍しくありません。
しかし、弁護士に依頼しておけば自分で交渉場所へ向かう必要がなく、経済的損失を軽減できます。
また、弁護士が立ち退き交渉代行すると、交渉の長期化を防げます。
交渉期間が短くなれば、経済的損失をより少なくできるでしょう。

立ち退き交渉を弁護士に代行してもらうデメリット

ここまで述べてきたように、立ち退き交渉代行を弁護士に依頼すると、多くのメリットがあります。
しかし、代行依頼をするデメリットも一部あるため、以下のデメリットを把握した上で依頼しなければなりません。

  • 紛争が激化する場合もある
  • 弁護士費用がかかる

本章では、立ち退き交渉を弁護士に代行してもらうデメリットを紹介します。

紛争が激化する場合もある

弁護士に依頼するとより、賃貸人の態度が硬化して大きなトラブルに発展してしまう可能性もあります。
交渉は対応する人の立場や雰囲気、話し方などによって、交渉がスムーズに進む場合もあれば、スムーズに進まない場合もあるでしょう。
弁護士が交渉現場に現れると、賃貸人は賃借人が立ち退き交渉する意思を持っていると考えます。
賃貸人の態度が硬化しやすくなり、紛争になっている場合は激化してしまう恐れがあります。
ただし、もともと紛争に発展していないケースでは、賃貸人も態度が硬化する可能性は低いため、すでにトラブルになっているときの注意点と考えてください。

弁護士費用がかかる

立ち退き交渉を弁護士に依頼すると、弁護士費用が発生します。
弁護士費用にはさまざまな項目があり、どの項目でどのくらいのお金が必要か知っておくのが大切です。
なお、弁護士費用については、次章で詳細に解説します。

立ち退き交渉を弁護士に代行依頼する費用

弁護士に立ち退き交渉代行を依頼すると、弁護士費用がかかります。
弁護士費用は弁護士事務所ごとに異なります。
立ち退き交渉代行を依頼したときの一般的な弁護士費用は、次の表のとおりです。

費用項目 金額目安 備考
相談料 30分5,000~1万円 弁護士に法律相談するときの費用
事務所によっては初回無料などを実施している場合がある
着手金 定額の場合や経済的利益の割合 定額か利益の割合かは弁護士事務所による
割合も弁護士事務所の規定による
成功報酬 経済的利益の割合 弁護士事務所ごとに割合は異なる
実費 弁護士が支払った金額 交通費や書類のコピー代、切手代、書類郵送費用、裁判で必要な印紙代など

弁護士費用は、立ち退き交渉代行を依頼する事務所によって異なります。
どのくらいの弁護士費用がかかるのかは、立ち退き交渉代行を依頼契約する前に確認しておきましょう。

立ち退き料の相場

立ち退き料は、住居と店舗営業の場合で大きく異なります。

住居の場合、引っ越し先の家賃6カ月と引っ越し費用が一つの目安です。

ただし、転居人が高齢である、病状により移動が困難であるなど、負担が大きな場合はより高額となるケースもあります。

店舗営業の場合、引っ越し先の家賃や引っ越し費用に加え、営業できない期間の機会損失、新店舗の内装にかかる費用、新しい地域での広告費なども加味される可能性があります。

立ち退き料には明確な相場がなく、立ち退きの事由の強弱や周辺賃料相場が勘案されるため、ケースによって金額は大きく変わります。

なお、交渉で解決に至らず、裁判で解決する場合は裁判所の裁量で立ち退き料が算定されます。

立ち退き交渉の代行を任せる弁護士を選ぶポイント

立ち退き交渉の代行を任せる弁護士を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。

  • 立ち退き交渉に精通した弁護士を選ぶ
  • 無料相談の弁護士の対応を確認する

それぞれのポイントについて解説します。

立ち退き交渉に精通した弁護士を選ぶ

立ち退き料の交渉には、法令や裁判例の調査が不可欠です。

弁護士に依頼する際、立ち退き交渉に精通した弁護士を選ぶと、不当に低い立ち退き料を提示された場合に根拠を持って対応できます。

特に交渉の場では、貸主側の「相場は●円です」「他の方もこの立ち退き料で納得していただいています」といった言葉を鵜吞みにしない方がよいです。
不動産取引の内情を熟知し、専門的見地から対処してくれる弁護士に依頼するようにしましょう。

結果として、正当な立ち退き料を要求でき、かつ、ポイントを押さえたスムーズな交渉が可能です。

また、立ち退き交渉は精神的な負荷がかかる場面も多く、依頼者への寄り添いを大切にした弁護士に依頼するのも重要です。

無料相談の弁護士の対応を確認する

弁護士事務所によっては、初回相談を無料で実施しています。

初回相談で立ち退きを求められた事情を説明し、弁護士の対応方針を確認すると、結果的に支払わなければならない立ち退き料や解決までの期間が大きく変わる可能性があります。

物件の使用状況や、店舗の場合は移転に伴う費用など、状況をあらかじめ整理し、確認したいポイントを明確にしておくと相談がスムーズに進みます。

立ち退き交渉は長期間にわたるケースもあるため、依頼した後の弁護士による対応の柔軟性も重要です。

弁護士事務所によっては、お客様の状況に合わせて親身に寄り添った対応を重視する事務所もあるため、初回相談時に依頼後の対応も確認しておくとよいでしょう。

まとめ

貸主から借主へ退去を求めるには、借地借家法の借主保護の観点から、原則として立ち退き料の支払いが必要です。
立ち退き料には明確な相場がなく、正当事由の強弱や交渉力が大きく影響するため、立ち退き交渉に精通した弁護士に依頼しましょう。
結果的に、不当な立ち退き料を支払うリスクを防ぎ、貸主側と交渉する負荷なども軽減できます。
まずは、立ち退きに応じた場合に発生する損失の見込みや物件の使用状況など、交渉に必要となる情報の整理を行いましょう。
弁護士事務所によっては無料相談を実施しています。
まずは整理した情報をもとに専門的な見地からの対応方針を確認するのが重要です。
突然の立ち退きを求められた場合、まずは焦らず、弁護士に対応を相談しましょう。

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