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内容証明郵便を無視されたらどうなる?裁判への影響や具体的な対処法を解説

弁護士 水流恭平

この記事の執筆者 弁護士 水流恭平

東京弁護士会所属。イギリス(ロンドン)出身。
立ち退きは、人生という演劇における「幕間のセットチェンジ」のようなものです。次の新しいステージへスムーズに、かつ最良の状態で進むためには、適切な準備とプロフェッショナルによる調整が欠かせません。
私は都内の大規模・中堅法律事務所で培った高度な法的知見を活かし、居住用から事業用まで、数多くの「立ち退き料増額交渉」や「建物明渡し」の問題に取り組んできました。
「どれくらいの金額が妥当なのか」「いつまでに明け渡すべきか」といった不安に対し、法律の専門家として明確な見通しをスピーディーに提示いたします。皆様が正当な権利を守り、納得して次の一歩を踏み出せるよう全力でサポートいたします。ぜひ一度ご相談ください。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/tsuru/

内容証明郵便を無視されたらどうなる?裁判への影響や具体的な対処法を解説

この記事でわかること

  • 内容証明郵便の基本と効力
  • 内容証明郵便を無視・受取拒否された場合の影響
  • 内容証明郵便を無視・受取拒否された場合の対処法

内容証明郵便を無視されても、ただちに財産を差し押さえられるわけではありません。

しかし、正当な理由なき受取拒否は法的に「到達した」とみなされ、裁判で不利になる可能性があります。

内容証明による催告で時効の完成は6カ月猶予されますが、その間に法的措置へ移行しなければ請求権は消滅します。

具体的な次の一手として、相手に2週間の異議申立期間が与えられる支払督促が有効です。
また、請求額が60万円以下であれば少額訴訟を検討しましょう。

この記事では、内容証明を無視された場合の影響や具体的な対処法を詳しく解説します。

内容証明郵便の基本と効力

内容証明郵便は日本郵便株式会社が行っているサービスで、裁判などの法的手段へ入る前段階で使われる文書送付手段です。
内容証明郵便の基本と効力
本章では内容証明郵便の基本と効力を紹介します。

日本郵便が内容を証明する意味

内容証明郵便はその言葉の通り、郵送物の内容を郵便局が証明してくれます。
そのため、内容証明郵便を受け取った人は、郵送物の存在や内容を知らないとは言えなくなります

裁判の証拠として利用できる

内容証明郵便は、主張の裏付けとして証拠資料に活用できます。
裁判では自らの主張を立証する必要があり、内容証明郵便は裁判で立証する際の証拠を残す上で有用なサービスです。

請求日・通知日を明確に残せる

期日が決まっていない金銭支払いでは、支払いが行われなかった場合の遅延損害金を受け取るために、請求した事実と請求日付が必要です。
内容証明郵便を利用すれば、請求事実と請求日付がどちらも証拠になり、遅延損害金の受取条件を満たせます

時効の完成猶予を設けられる

金銭を受け取る権利などの債権には、時効があります。
内容証明郵便を利用して支払いを催告すれば、時効の完成を6カ月間猶予できます(時効の完成猶予)。
ただし、この猶予期間内に訴訟や支払督促などの法的手続きに移行しなければ、時効が完成してしまうため注意が必要です。

契約解除や債権譲渡などの通知として利用できる

契約解除や相殺、債権譲渡といった重要な法律行為の通知には、内容証明郵便が有効です。

契約解除や相殺の意思表示は、相手方に「到達」した時点から法的な効力が生じます(民法第97条第1項、第506条第1項)[注1][注2]。
配達証明付き内容証明郵便で送付すれば、「いつ、どのような内容の通知が相手に届いたか」を公的な証拠として残せます。

一方で、債権譲渡の通知には注意が必要です。
債権を譲り受けた事実を債務者以外の第三者に対抗するためには、「確定日付のある証書」による通知が求められています(民法第467条第2項)[注3]。

内容証明郵便は「確定日付」を得られるため広く利用されますが、万能ではありません。
より確実な対抗要件を備えるためには、法務局で「債権譲渡登記」制度を利用する方法があります。
[注1]民法/e-Gov
民法第97条(意思表示の効力発生時期等)
[注2]民法/e-Gov
民法第506条(相殺の方法及び効力)
[注3]民法/e-Gov
民法第467条(債権の譲渡の対抗要件)

内容証明郵便を無視・受取拒否された場合の影響

内容証明郵便を無視されても、即座に相手方の支払義務などが生じるわけではありません。
しかし、正当な理由がない受取拒否は、法的に「到達した」とみなされ意思表示の効果が及ぶ可能性があります。

内容証明による催告によって時効の完成が6か月猶予されるため、その期間内に訴訟などの法的措置へ移行する必要があります。
裁判所からの支払督促などを相手方が無視した場合は、強制執行の手続きに進めます。

即座に法的義務が生じるわけではない

内容証明郵便は判決ではないため、相手が無視したとしてもただちに強制執行はできません
法的な強制力はないため、即座に法的義務が生じるわけではありません。

ただし、請求や解除などの意思表示が相手に到達すれば、遅延損害金の起算や契約解除の効力発生などに影響します。
民法第97条では、意思表示は到達した時点で効力を生じると定められています。
受取拒否されても、配達証明によってその日付に到達したとみなされる可能性があるでしょう。

相手が内容証明を無視し続ける場合、応じてもらうには、支払督促や訴訟提起など次のステップに進む必要があります。

請求権が時効で消滅するリスクがある

慰謝料請求権などの債権には消滅時効が適用されます。
そのため、内容証明を無視されたまま放置すると、請求する権利そのものが消滅してしまうリスクがあります。

内容証明郵便で支払いを催告すれば、時効の完成を6か月間猶予できます(民法第150条)[注4]。
ただし、これは時効の進行がリセットされる「時効の更新」とは異なり、あくまで一時的な措置に過ぎません。

6か月の猶予期間内に、支払督促、少額訴訟、通常訴訟といった次手となる法的手続きに移行しなければ、時効の進行が再開してしまいます。

したがって、相手からの応答がない場合は、時効によって請求権を失う前に、速やかに次手を検討しましょう。

[注4]民法/e-Gov
民法第150条(催告による時効の完成猶予)

無視した側が裁判で不利になることもある

内容証明郵便を無視したり受取を拒否して、「見ていないから知らない」との言い訳が通用するとは限りません。

正当な理由なく受取を拒否する行為は、民法第97条第2項の「到達みなし」にあたり、意思表示が法的に「到達した」と扱われる可能性があるからです。

実際に判例でも、内容を推測できる郵便物の受取を拒否した事案で、到達を認めたケースがあります(最高裁判所第一小法廷平成10年6月11日判決)。

事件名:遺留分減殺、土地建物所有権確認
裁判所・部:最高裁判所第一小法廷
判決日:平成10年6月11日
要旨:期限内に遺留分減殺の意思表示が行われたかが争点。
意思表示に使用した内容証明郵便は受取人不在のため配達されず、後日受け取りもされなかったため留置期間後に返送された。
上記の場合、不在通知や周辺の事情から内容を推察でき、受け取り方法の変更で多大な労力を伴うことなく受け取れると判断。
内容証明郵便が受取人に到達したとみなされた。
補足:留置期間の経過によって差出人に還付された内容証明郵便について意思表示の到達が認められた事例。
出典:裁判所判例検索(最高裁判所第一小法廷平成10年6月11日判決)

こうした場合、後になって「内容を知らなかった」との反論が認められにくく、結果として裁判で不利になるでしょう。

内容証明郵便を無視・受取拒否された場合の対処法

内容証明郵便を無視されたり、受取拒否されたりした場合、差出人側は以下の対応を行いましょう。

  • 特定記録郵便を同時に送る
  • 弁護士から内容証明郵便を送付してもらう
  • 支払督促を行う
  • 少額訴訟を起こす
  • 民事訴訟を起こす
  • 強制執行する

本章では、内容証明郵便を無視・受取拒否された場合の対処法を解説します。

特定記録郵便を同時に送る

内容証明の受取拒否対策には、特定記録郵便の同時送付が有効です。
ポストに投函されるため、相手は受取を拒否できません。

差出を記録する特定記録、配達を証明する配達証明、本人への手渡しを確実にする本人限定受取と、目的によって使い分けましょう。

弁護士から内容証明郵便を送付してもらう

自分で内容証明郵便を相手側に送付した場合は、弁護士から再度内容証明郵便を送付してもらいましょう。
内容証明郵便は自分自身で送付するよりも、弁護士名が入った内容証明郵便を送付するほうが効果的です。
法律のプロの名前が入った内容証明郵便は、相手側に相当なプレッシャーを与えられます。
弁護士は、法的根拠に基づく請求額と支払期限、具体的な履行方法を記載します。
法的手続きへの移行が現実性を示すため、「応じなければ支払督促や訴訟、財産の保全手続きに移行する」と次の一手を記します。
弁護士名義の通知は強い心理的圧力を与え、請求が本気であると伝わるでしょう。

支払督促を行う

金銭支払いの督促で内容証明郵便を送付したのであれば、裁判所から相手側に支払督促を行ってもらいます。
裁判所からの支払督促は手続きが簡易で、早い段階で支払督促をしてくれます。
ただし、相手側が支払督促に異議を申し立てると、民事訴訟に移行してしまう点には注意しなければなりません。

少額訴訟を起こす

請求額が60万円以下の金銭トラブルでは、少額訴訟を起こしましょう。
原則1回審理で判決が出るため迅速ですが、相手方の希望で通常訴訟に移行するケースもあります。
勝訴しても回収できるか、費用対効果は見合うかどうかを予め検討しましょう。

民事訴訟を起こす

請求額が60万円を超える場合は、民事訴訟を提起します。

少額訴訟と異なり、書面準備の手間や費用、時間もかかります。
労力を無駄にしないためにも、相手の財産を仮差押えする保全手続きも視野に入れましょう。
訴訟提起には時効を更新するメリットもありますが、専門知識が不可欠です。
まずは弁護士に相談してから進めましょう。

強制執行する

訴訟で勝訴判決を得ても相手が支払わない場合、最終手段として強制執行を申し立て、相手の財産を差し押さえます。

強制執行を行うには、債務名義と呼ばれる公的な証明書類が必須です。
具体的には、確定判決、和解調書、仮執行宣言付支払督促、執行認諾文言付公正証書などがこれにあたります。

しかし、相手の預金口座や勤務先、所有不動産の所在など、財産を特定できる情報が不明では、差押えはできません。
その場合は、裁判所の「財産開示手続」や、金融機関・市町村などから情報を得る「第三者からの情報取得手続」を利用し、財産を調査できます。
財産調査制度は、2020年の民事執行法改正で強化され、以前より実効性が高まっています。

こうして判明した預金や給与、不動産などを対象に差押えを行い、強制的に債権を回収します。

まとめ

内容証明送付は権利実現の第一歩であり、その後の対応が重要です。
最後に以下を確認しましょう。

  • 内容証明が受取拒否され、「到達した」とみなされても、それは判決ではなく、強制力はありません。
  • 内容証明による催告後は、6か月以内に支払督促や訴訟など次の行動が必須です。
  • 最終的な強制執行による回収を見据え、配達証明などで証拠を固める必要があります。

どの法的措置が適しているかは、請求額や証拠の状況によって異なります。
最適な手段を選択し、手続きを有利に進めるためには、専門家による法的な分析が不可欠です。

内容証明を送ったが相手の反応がなくお困りの方は、VSG弁護士法人の無料相談へお気軽にご相談ください。

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