「賃貸契約書をもらっていないけど、特に困ってないから大丈夫」と思っていませんか?
実は、契約書がないと退去時やトラブル発生時に不利益な立場に立たされる恐れがあります。
この記事では、契約書をもらっていないリスクとその対処法を分かりやすく解説し、安心して賃貸生活を送るための方法をお伝えします。
目次
賃貸物件に入居しているものの、賃貸契約書をもらっていないと、様々なリスクがあります。
賃貸契約書は、トラブル防止のために作成されます。
そのため、賃貸契約書には賃貸物件の詳細、入居日・更新日、家賃と期限、入居中のルールなど、入居後にトラブルにならないように細かく契約内容が記載されています。
もしも入居者同士で楽器の音や、ペット飼育などでトラブルになった場合に、賃貸借契約書が無ければ、入居中のルールが曖昧な状態では解決が難しいでしょう。
入居後、特にトラブルがなければ、賃貸契約書を見るのは退去時でしょう。
なぜなら、退去希望日の連絡時期、退去費用、家賃の日割り計算の有無などを確認するためです。
もし賃貸契約書をもらっていない場合、退去連絡が遅れた、クリーニング代が不要だと思っていたら必要だったといったトラブルが起こる可能性があります。
賃貸契約書をもらっていない場合は、気付いたらすぐに不動産会社に連絡しましょう。
賃貸契約書は入居者、大家(以下賃貸人)、連帯保証人の署名・捺印が必要なため、いつでもすぐに作成できるわけではありません。
賃貸借契約の一般的な流れは、次のとおりです。
賃貸契約書には賃貸人の署名・押印も必要なため、1週間程度で完成した賃貸契約書の写しがもらえます。
1週間経っても契約書が受け取れない場合は、不動産会社に確認が必要です。
契約書に署名・押印はしたものの、賃貸契約書をもらっていなければ、下記のように対処します。
賃貸を仲介した不動産会社に、賃貸契約書をもらっていない旨を伝え、渡してもらえないか相談します。
宅地建物取引業者は、仲介した案件の契約書を事業年度の末日から5年間は保管する義務があります。
期間内であれば必ず保管しているため、原本がもらえなければコピーをもらいましょう。
もし、不動産会社が保存期間内にも関わらず「保管していない」「契約書はコピーでも渡せない」という場合は、不動産会社が所属する協会に問い合わせましょう。
不動産会社は基本的に、下記の4つの協会のいずれかに所属しています。
賃貸契約書は、原則再発行できないと考えた方がよいでしょう。
契約書の再発行は、再度契約書を作成することになります。
その場合、契約書の様式や表現が変わっていると、元の契約内容と違いが生まれるかもしれません。
さらに、紛失した賃貸契約書が出てきた場合にどちらを優先するかで新たにトラブルの種になってしまいます。
そのため、契約書を紛失した場合は再発行ではなくコピーをもらう方がよいでしょう。
賃貸契約書のコピーをもらう際、手数料が必要になる場合があり、数十円から数千円と幅があるため、事前に確認しておきましょう。
契約書は、今後のトラブルの防止に重要な役割を持っているため、分かりやすい場所で保管しましょう。
賃貸契約書のコピーであれ保管していれば、退去時のトラブルを防ぎ、次の新天地へ気持ちよく引っ越しできるでしょう。