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最終更新日:2022/12/15

遺産分割協議のスムーズな進め方|円滑な話し合いのポイント-もめない遺産分割Vol39

弁護士 福西信文

この記事の執筆者 弁護士 福西信文

東京弁護士会所属。
相続手続等の業務に従事。相続はたくさんの書類の作成が必要になります。
お客様のお話を聞き、それを法律に謀った則った形式の文書におとしこんで、面倒な相続の書類を代行させていただきます。

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遺産分割協議のスムーズな進め方|円滑な話し合いのポイント-もめない遺産分割Vol39

円滑な議事進行の進め方

遺産分割協議を円滑に進めるために、いくつか意識したいポイントがあります。

円滑な議事進行のポイント(1)無関係者を排除する

まずは「無関係者を排除する」ことです。

ありがちなのが、相続人の配偶者や叔父、叔母など、相続人ではない親族が遺産分割協議に口出しをすることがあります。

こうなると、利害の対立する人がさらに増えるので、遺産分割協議がまとまりにくくなります

そもそも、相続人以外に相続権はないわけですから、そういった配偶者や親族は遺産分割協議に関わるべきではありません。

遺産分割協議の場には、相続人以外は入れないことを強くおすすめします。

それでも何か理由をつけて遺産分割協議に口出しをする親族がいたら、調停の手続き(「遺産分割協議がまとまらなければ調停、そして審判へ-もめない遺産分割Vol45」)をするのが有効です。

調停を申し立てると、家庭裁判所の調停室で遺産分割の話し合いが行われます。

このとき、相続人以外は調停に参加できないので、相続人だけで話し合いをすることができます。

円滑な議事進行のポイント(2)ある程度妥協をする

次に、遺産争いを起こさないためには、ある程度妥協することです。

遺産分割は、完全に「平等」にしようとすると、難しくなります。

たとえば、相続財産に不動産があるにもかかわらず、「1円たりとも不平等にしたくない」とこだわると、遺産分割は永遠に終わりません。

不動産の価額は変動しますし、リアルタイムでその価額を一義的に定めることは不可能だからです。

遺産分割に若干の偏りがあったとしても、ある程度は許容して互いに譲り合う気持ちをもって落としどころを見つける姿勢が求められます。

平等にこだわるあまり、長い間協議がまとまらないとしましょう。

わずかな金額の差の是正に、かえって多額の弁護士費用を払ったり、相続税の特例制度を使えずに納税額が増えたりといったことになりかねません。

平等も大切ですが、手元に残る金額が少なくなってしまっては、本末転倒ではないでしょうか。

議論のための「たたき台」をつくる

遺産分割協議は、あらかじめ「たたき台」を用意するとスムーズに進む場合があります。

まずは相続財産を明確にして財産目録をつくる

まずは財産目録を整理し、どのような相続財産があるのかを明確にします。

遺産に関する情報を相続人同士で整理できていなければ、実のある協議にならないからです。

ここで注意したいのは、たたき台をなるべく公平につくることです。

法定相続分を基準に「たたき台」は公平につくる

たとえば、複数人が実家の相続を希望しているのを知りながら、たたき台の作成者が「実家は私が片づけてきたから、私が相続する」と言って、その意見をたたき台に反映させると、ほかの相続人の反感を買います。

遺産をどう分けるかについて話し合うときのポイントは、法定相続分を基準としてたたき台を作成することです。

実際の遺産分割は法定相続分に縛られる必要はありませんが、まずは法定相続分を念頭に置くことで、全員が納得できる遺産分割に近づきます。

財産目録と法定相続分をベースに、遺産分割協議書のたたき台をつくったら、相続人全員で調整をしていきましょう。

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