社労士補助の志望動機の書き方・例文【求められるスキルや人物像も解説】
2021年3月8日
1章.社労士業界の就職・転職1-1.就職活動ノウハウこの記事でわかること
- 社労士補助に求められるスキルや人物像についてわかる
- 社労士補助の選考において、好印象を与える志望動機の書き方のヒントがわかる
- 志望動機を考えるにあたって、例文を通じてどういったイメージで作成すればいいのかがわかる
社労士事務所の運営にあたって、社労士補助は非常に重要な役割を担っています。
サポートしてくれる存在があるからこそ、職員も安心して専門分野の領域で手腕を発揮することができるため、こういった裏方で、サポートに徹することを希望される方も多くいらっしゃいます。
今回は、こういった社労士補助の方が、選考を有利に進めるための参考になる志望動機の作成のヒントや例文について解説していきましょう。
社労士補助の業務内容
社労士補助の主な業務内容は、事務所での電話応対、入力作業や、書類整理など、担当社労士のサポートを多岐に渡ってこなすこととなります。
補助的な業務が中心となるため、社労士資格も必要とされていません。
また、内勤がメインとなりますが、簡易なものであれば、官公庁への書類の提出や顧問先企業への書類の受領など、事務所外での勤務にも携わっている社労士補助は珍しくありません。
電話応対において、ある程度簡易な事案であれば、労務相談に応じる場面もあることから、やはり、事務所の看板を背負っている存在であることは変わりません。
事務所の運営方針によって、携わる業務の範囲は様々ですが、顧客サイドとの込み入ったやり取りは、担当社労士が受け持ち、社労士補助はその全般をサポートするといった体制が多いようです。
社労士補助に求められるスキル・人物像
社労士業務は、顧客企業の人事労務というデリケートな領域に踏み込んで、経営者をサポートすることが使命です。
その業務に携わる以上、たとえ社労士補助といった立場であっても、その職責に耐えられる人材であるかどうかは、大いに判断されることとなります。
これに加え、社労士事務所の事務作業は、地味でコツコツとした作業が非常に多く、これを根気強く継続し納期に間に合わせる調整力、そして、その進捗を適宜メンバーに共有するコミュニケーション能力が必要とされます。
社労士補助の志望動機を書くときのコツ
社労士補助の求人に応募する際、選考書類に記載する志望動機にはどういったことを記載すれば、採用担当に好印象を与えることができるのでしょうか?
項目に分けて解説していきましょう。
なぜ社労士業界を志望したのか
社労士事務所での業務は、職責の重いものが多く、社労士補助といえども、これは例外ではありません。
事務所のメンバーとして運営に関わってもらう以上、大切な顧客の情報の扱いを託せる、責任感の強い人材を据えたいと採用担当も考えています。
したがって、数ある事務補助の求人の中で、なぜ、あえて社労士補助を選択したのか、明確な理由がなければ、「一般事務と同じと考えているのでは」といった理由で不利となります。
なぜ社労士業界を志望したのか、大なり小なりあなたなりの理由があるはずです。
たとえ取るに足らないような理由だとしても、そこから深堀していくことによって、あなただけの立派な志望理由に昇華させることができます。
なぜ社労士補助という職種を志望したのか
社労士事務所での求人で、複数の職種があれば、なぜ社労士補助を志望するのかについて問われることになります。
「資格が不要だから」「人の前に立つのが苦手だから」などといった後ろ向きとも捉えられる理由では当然好ましくありません。
先述の通り、社労士補助に求められる素養は、事務作業を地道にできること、納期に間に合わせる調整力、コミュニケーション能力が挙げられます。
あなたの性格や特技、過去の経験などから、社労士補助にうってつけである素養を見出すことができるはずです。
自己分析が重要
上記の、なぜ、その業界、職種を志望するのか、自分自身腑に落ちるような理由が見つからなくても焦る必要はありません。
そういった場合は、新卒の就活生が購入するような、就活本で売れ筋の書籍を購読してヒントにしてみましょう。
学生が読むものと思って、侮ってはなりません。
学生が就活で経験するような自己分析は、社会人になってからでも自分自身のキャリアを見つめ直すのに、非常に大きな意義を持ちます。
就活が終わって、自己分析も終わりという訳ではなく、むしろ、ある程度社会人経験を積んでから、見える視点というのも多くあります。
志望理由に行き詰ったときに、試しに購読してみましょう。
必ず突破口になるヒントが見出せるはずです。
なぜその事務所なのか?
これも当然ですが、数ある社労士事務所の中で、なぜその事務所を志望するのか、この理由も用意しなくてはなりません。
「一番近いから」「社労士補助の求人があるのはここだけだから」では、やはり弱いです。
とはいうものの、社労士事務所自体が少ないのだから、どういう視点で考えればいいのかわからないという方も多いでしょう。
参考になる切り口としては、事務所の規模、どういった業種の顧客が多いのか、社労士業務の中でも特にどういった分野において強みがあるのか、代表社労士はどういった人物で、どういった理念で事務所運営をしているのか、などが挙げられます。
こういった切り口で、ホームページ等から情報収集すると、その事務所の特徴が浮かんでくると思います。
自分の強みがどのように活かせるのかをアピール
あなたの過去の経験から培った強みが、社労士事務所でどのように活かせるのか、これを明確に理論立てて採用担当にアピールすることが重要です。
たとえば、前職でのデータ入力の作業でも、単純な入力作業と捉えず、不自然な点は徹底して上長に確認し、効率化できるところは、積極的に改善の為の意見を進言していたという経験や強みがあったとします。
社労士事務所では、給与計算をはじめ、入力した内容は本当に正しいのか?
そもそも、元になっているタイムカードなど帳票類の表記は問題のないものか?
など、単純な入力作業に思える工程でも、様々なことに思いを巡らせながら進捗させることが求められる作業が非常に多いです。
こういった作業において、先述の経験から来る強みは、まさにうってつけのものとなり、採用担当に対してかなり訴求力の強いアピール材料になります。
せっかくの強みが、平凡な印象を与えるものにならないよう、事務所のメリットに訴求した材料になるように作りこみましょう。
パソコンスキルをアピールできると好印象
書類を多く扱う社労士事務所ですが、近年では、電子化がかなり進んでおり、専用の業務ソフトを用いて業務を効率化させている事務所も多くあります。
このため、パソコンを業務上操作することが多く、パソコンの操作スキルは社労士補助にとっては必須のものといえます。
また、タイピングスピードも高いレベルであれば給与計算の時にかなり重宝されることとなります。
事務補助として、誰かをサポートした経験などが志望動機としてつながっているのであれば、それをアピールする過程で、パソコンを多用して細かい入力作業をコツコツしていたことをアピールすると採用担当から好印象を持たれることでしょう。
社労士補助の志望動機の例文
それでは、社労士補助の志望動機を書く際に、参考になる例をいくつか挙げておきましょう。
これらの例を参考に自分なりのカラーが出せる志望動機を考えられると、選考を有利に進めることができるでしょう。
志望動機例その(1)
私は、前職で経理部の事務をしておりました。
経理の仕事は、非常に地味でコツコツした作業の繰り返しですが、結果が数字になって現れる手抜きが決して許されない仕事であり、こういった業務は自分の性に合っていたと思っております。
また、必要に応じて、社内の従業員への詳細の確認はもちろん、各従業員への負担が少しでも軽減できるよう工夫を心がけて業務にあたることを意識していたおかげか、きめ細かい気配りで非常に助かると評価を頂いておりました。
それと同時に、人事労務の分野でも苦戦している経営陣の姿が印象的で、そういった経営者の方々を自分の長所で少しでもサポートできる仕事をしたいと思いました。
前職で培った、きめ細かい気配りを活かして、御所のスタッフの脇を固めつつ、改善できる部分は積極的に介入して、働きやすい事務所づくりに貢献したいと考えております。
志望動機その(2)
私は、前職、数名程度の小さな会社の事務全般に携わっておりました。
小さな事務所で、事務は私だけでしたので、経理や社員の入退社に伴う社会保険の処理や、データの入力、来客対応まですべて携わっておりました。
御所は、少人数で顧問先の対応にあたる、少数精鋭体制で運営されているとお見受けしました。
社労士補助というアシスタント的な立ち位置であっても、幅広いことを任せて頂けると思いました。
小さな会社の事務全般に携わってきた経験を、御社で存分に発揮できると自負しております。
志望動機その(3)
私は学生時代から、コツコツした作業が好きでした。
自分が表に立つというより、細かい気配りを通じて、誰かが実力を発揮できるようにサポートすることに徹することに夢中になっており、学生時代は、サークルのマネージャーという立場で、各種経費の精算や、細かいデータの入力といったコツコツとした作業をして、メンバーをサポートしていました。
御所でも、こういった経験が、大いに活かせると考え志望しました。
まとめ
今回は、社労士補助という職種にスポットを当てて、どういった点に留意して志望動機を作成すると、採用につながりやすいか、例文も挙げて解説しました。
今回の内容を参考に、あなたなりの志望動機を作りこんで、選考を有利に進めていきましょう。