目次
相続をスムーズに進めたいと思っても、高額な遺産を分割するとなるとトラブルが発生しやすく、身内であるが故に、余計に感情的な対立に発展しやすくなります。
相続に関するトラブルを回避するための相談先、弁護士の探し方について、解説します。
専門家の意見やアドバイスでトラブル回避
相続は、高額な財産を得る千載一遇のチャンスとなることもあります。
身内であるからこそ、感情的な対立に発展しやすくなります。
感情的に対立してしまえば、冷静に話し合うことは難しくなり、相続の手続きがストップしてしまうことも考えられます。
対立や争いの状態になる前から専門家の意見やアドバイスを聞き、早期にスムーズな解決を図ることが大切です。
相続に関する相談先
以下では、相続に関する専門家から意見やアドバイスを受けることができる、各種相談先を紹介します。
日本司法支援センター(法テラス)
法テラスでは紛争解決のための相談に応じてもらうことができ、法律解決手続きの説明や、法律相談先の紹介などをしてもらうことができます。
ただし、紛争の具体的な内容についての法律相談はできません。
家庭裁判所の家事相談室
各地の家庭裁判所には、家事相談室が設けられています。
相談室では、相続など家庭内のトラブルについて相談に乗ってもらうことができます。
ただし、相談の内容は、家庭裁判所への調停などの申立手続きや費用などについての相談が中心で、法律的な判断を求めることはできません。
自治体の法律相談所
都道府県や市町村など多くの自治体では、住民サービスの一環として、法律相談所や相談会などが設けられています。
相続紛争については弁護士、登記については司法書士、相続手続きについては行政書士などの専門家が相談に応じており、費用は無料です。
相談の日程などについては、最寄りの自治体で確認してください。
弁護士会の法律相談センター
各地の弁護士会で法律相談を利用することができます。
費用は有料で、相談時間30分で5,000円程度が必要です。
資料などを持参して、実のある相談をすることが重要です。
司法書士会
不動産の登記や裁判所への提出資料などについては、司法書士に相談することができます。
相談内容や時間、費用については、都道府県単位に設けられている司法書士会で確認することができます。
行政書士会
相続手続き全般に関しては、行政書士に相談することができます。
相談内容や時間、費用については、都道府県単位に設けられている行政書士会で確認することができます。
冷静な話し合いができないときは弁護士に相談
相続人同士の相続に関する知識が中途半端なままであれば、話し合いを続けても、もはや冷静に話し合う余地がなくなり、紛争に発展してしまうことにもつながります。
このような場合、弁護士に相談すれば、法的な観点からの適切なアドバイスが期待できます。
また、訴訟になった場合などは、紛争の専門家として処理を依頼することができます。
弁護士が知り合いにいるケースは少ないでしょう。
弁護士を探すには、身内や知人に弁護士がいれば、紹介してもらうことが近道です。
身近に弁護士がいなければ、弁護士会の法律相談を受けて知り合いになる方法もあります。
弁護士への相談や弁護の費用については、各弁護士や弁護士法人が独自に定めることになっているため、事前に確認する必要があります。
まとめ
相談する際は、資料を用意するなどあらかじめ要点を整理しておくと、的確な意見やアドバイスをもらいやすくなります。
また、相談者からすれば、相続には関係ないと思うようなことや、自分や身内の内情をあからさまにしたくない思いもあると考えられますが、相談に乗ってもらう際は包み隠さず話すことが大切です。
感情的に対立し、紛争に発展してしまうようなケースでは、当事者同士が後々まで感情のしこりとなり、絶縁状態となってしまうような事態にもなりかねません。
大きなトラブルに発展する前に、早め早めに専門家に相談して解決することが大切です。
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