相続する遺産がどれぐらいあるのかが分からないという場合があります。
この場合どうやって調べればいいのでしょうか。
遺産を調べる方法
ある人が亡くなったとき、その人の遺産がどれだけあるのかがまったく分からないという場合があります。
また相続人のうち、一人だけが遺産を把握していて他の相続人には知らされていない場合というのもあります。
このようなとき、遺産がどれぐらいあるかを調査する方法はあるのでしょうか。
調査業者に依頼する方法
故人の遺産がどこにあり、どれぐらいあったかというのは、外部の者にはなかなか分からないこともあります。
ある程度相続の準備をしていたなどで、どこに何があるかを教えてもらっていた場合なら別ですが、そうでない場合、どこに何があるかを調べるのはとても難しい問題です。
こういった場合、専門の調査業者に依頼するという方法があります。
専門の調査業者ならではの探し方や方法を持っていますので、気付かなかった財産が見つかる可能性があります。
ただし、調査業者の場合、結構な費用がかかることがありますし、また依頼したからといって必ず見つかるわけではありませんので、このあたりには注意が必要です。
下手をすれば、費用だけが多額にかかって何も見つからないということだってあります。
相続人の一人だけが把握している場合
相続人の一人が相続財産を把握しているようだけれど、他の人には教えてくれないというようなケースがあります。
この場合、相続人として遺産分割協議をするにあたっては、正確な遺産量を知っておきたいところですよね。
そうでないと、よく知らないうちに独り占めされていたなんてことになってしまうかもしれません。
では、このような場合どうすべきでしょうか。
もし遺産が相続税の申告が必要なほどあった場合、税務申告をする必要があります。
この税務申告の申告書には相続財産目録を添付する必要があります。
また税務申告の申告書は、法定相続人での共同申請となります。
共同申請ですから法定相続人全員の押印が必要です。
この押印を求められたとき、相続財産目録のコピーを要求するようにしましょう。
この相続財産目録によって遺産を把握することができます。
ただし、そのことさえ知らなくて押印してしまったというようなケースもあるでしょう。
この場合は家庭裁判所に遺産分割の調停または審判を申し立て、相続税申告書の提出を求めるという方法があります。
ただし、これらいずれの場合も相続税の申告をしているということが前になりますので、申告の必要のない財産量だった場合では、できない方法となります。
固定資産税の課税台帳から調べる方法
固定資産税の課税台帳というものがあります。
この固定資産税の課税台帳というのは、固定資産税の納税義務者や固定資産税評価額などを記載した帳簿となります。
また、不動産の所有者の売買情報や所有権移転登記などは、登記簿を取得すれば判明します。
固定資産税の課税台帳から不動産の見当をつけ、公図で地番を調べて登記簿にあたるという形を取ります。
こういった方法により贈与や売買の事実がないかを割り出していく方法があります。
ただし、こういった情報は、登記簿を取得してみないと実際には分からないため、下手をすると予想外に費用がかかってしまうこともあります。
不動産がたくさん残っていそうなどの見当がついている場合などで利用できますが、その場合は専門家などに相談して行う方法がいいでしょう。
まとめ
故人の財産がどこにどれぐらいあるか分からないとき、専門家の調査業者に依頼するという方法があります。
また相続税の申告の必要がある遺産の場合は、相続財産目録を確認して把握する方法があります。
それ以外に固定資産税の課税台帳を使った方法もありますが、非常に高度な方法なので、専門家に相談するようにしましょう。
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