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最終更新日:2022/12/13

相続放棄申述書は代理提出が可能。相続放棄申述書の書き方についても解説

弁護士 石木貴治

この記事の執筆者 弁護士 石木貴治

東京弁護士会所属。
メーカー2社で法務部員を務めた後、ロースクールに通って弁護士資格を取得しました。
前前職の経験を生かし、実情にあった対応を心がけてまいります。 お気軽に相談いただければ幸いです。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/ishiki/

相続放棄申述書は代理提出が可能。相続放棄申述書の書き方についても解説

この記事でわかること

  • 相続放棄申述書は代理人が提出できる!
  • 相続放棄申述書の雛形が見れる!
  • 相続放棄申述書の書き方がわかる

相続放棄を行うためには、相続が発生してから3か月以内に相続放棄申述書を提出する必要があります。

相続が発生してあわただしい中では、期限内に相続放棄するのがギリギリになる場合もあります。

もし自分で相続放棄申述書を提出するのが難しい場合は、代理人にお願いすることも可能です。

この記事では、相続放棄の手続きの流れや必要な書類について解説します。

相続放棄申述書の記入例と書き方も説明していますので、記入方法も確認しておきましょう。

相続放棄申述書は代理での提出もできる?

相続放棄申述書は代理での提出もできる

相続放棄申述書は代理人に代わりに提出してもらうことができます

また、相続放棄申述書は裁判所に持参する必要はなく、郵送により提出することも認められています

相続放棄申述書を提出するだけですから、特別な資格などは必要なく、配偶者や子どもなどの親族に依頼が可能です。

相続放棄の手続きの流れと書類について

相続放棄を行うためには、相続が発生してから3か月以内に相続放棄申述書を提出しなければなりません。

この期限内に申述書を提出しないと、相続放棄を行うことができなくなってしまいます。

限られた時間の中で、スムーズに相続放棄を行うことができるように、その流れを確認しておきましょう。

相続放棄に必要な書類

相続放棄の手続きは、家庭裁判所で行われる法律行為です。

そのため、手続きにあたっては様々な書類を用意しなければならないことが定められています。

どのような書類が必要とされるのかについても、入手方法とあわせて確認しておきましょう。

相続放棄申述書

相続放棄申述書は、相続放棄の詳細について家庭裁判所に対して説明するための書類です。

相続放棄しようとする人や被相続人の情報の他、相続放棄した理由や、相続財産の内訳や総額などを記載していきます。

相続放棄申述書は、家庭裁判所で入手することができます

また、ホームページからダウンロードしたものに記載することも認められています。

相続放棄申述書:記入例

20歳以上の場合
相続放棄申述書 20歳以上1

相続放棄申述書 20歳以上2

20歳未満の場合

相続放棄申述書 20歳未満1

相続放棄申述書 20歳未満2

引用:裁判所|相続の放棄の申述

被相続人の戸籍謄本

被相続人の戸籍謄本は、亡くなった人の最後の住所地の市区町村役場で入手することができます。

相続放棄する人の戸籍謄本

相続放棄しようとする人も、戸籍謄本を提出する必要があります。

その人の住民票がある市区町村役場で入手することができます。

800円分の収入印紙

800円分の収入印紙は、相続放棄申述書に貼付することとされています。

貼り付けた後は、相続放棄申述書にある収入印紙の金額記載欄に「800円」と記載します。

収入印紙は、郵便局の他コンビニでも購入できます。

郵便切手

相続放棄の手続きの過程で、家庭裁判所から照会書を郵送するために使われるものです

必要となる郵便切手については、家庭裁判所ごとに金額が定められています。

そのため、必ず家庭裁判所でその金額を確認してから準備しましょう。

相続放棄申述書の書き方

相続放棄を行うために準備する書類の中で、最も重要な書類が相続放棄申述書です。

この書類を入手し、漏れなく記載することで相続放棄の手続きは大半が終わったといえるくらい大切な作業です。

では、相続放棄申述書の記載方法について確認しておきましょう。

収入印紙と郵便切手の金額

収入印紙の金額は、どの相続放棄においても800円と決められています。

前述したように、800円分の収入印紙代を貼付するとともに、金額欄に「800円」と記載します。

また、郵便切手の金額を記載する欄もあります。

ここには、家庭裁判所で確認して準備した郵便切手の金額を記載します。

準口頭、関連事件番号

この欄は、家庭裁判所が処理する際に記載するためのものです。

相続放棄をしようとする人が記載するものではないため、空白のまま提出します。

家庭裁判所名

提出先となる家庭裁判所の名称を記載します。

なお、提出先となる家庭裁判所は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となります。

相続放棄しようとする人の住所地を管轄する家庭裁判所ではないため、間違えないようにしましょう。

また、裁判所名の下には提出日を記載する欄があるため、その日付を記載します。

申述人の氏名

申述人とは、相続放棄をするためにこの書類を作成している人のことです。

氏名を記載するとともに、認印でいいので押印を忘れないようにしましょう。

なお、様々な書類で印鑑を廃止する流れがありますが、相続放棄申述書については現在のところ押印が必須とされています。

添付書類

相続放棄申述書に添付する書類にチェックを入れます。

被相続人の戸籍謄本、申述人の戸籍謄本の他、被相続人との関係によっては、追加の書類を提出するように求められることもあります。

申述人の情報

本籍や氏名、続柄は、提出する戸籍謄本と内容が一致するように記載しましょう

もし記載内容に違いがあると、問い合わせを受けたり、再度提出を求められたりする可能性もあります。

また、住所や電話番号は、必ず裁判所から連絡をとることができるものを記載します。

正確に記載しないと、最悪の場合、相続放棄の手続きが完了しないことも考えられます。

被相続人の情報

本籍や最後の住所、氏名など、戸籍謄本に書かれた内容と一致するように記載します

申述の理由

相続の開始を知った日を記載します。

通常は、被相続人が亡くなった日ですが、死亡したことを伝えられた日、あるいは先順位の相続人が相続放棄した場合に該当することもあります。

ここに書かれた日から、相続放棄の期限である3か月の期間が始まることとなります。

放棄の理由

相続放棄することとした理由を記載します。

5つの選択肢があるため、これに該当する場合は番号に丸をつけます。

これ以外の理由がある場合は、その他の欄に理由を記載します。

相続財産の概略

相続財産がどれくらいあるのか、また負債がいくらくらいあるのかを記載します。

相続放棄の申述を行う時点での内容でいいため、必ずしも正確に把握しきれないこともあるでしょう。

それでも、わかっている範囲内で記載すれば問題ありません

まとめ

相続放棄の手続きは、3か月という限られた時間内で行う必要があります。

しかも、相続に関する手続きは他にも色々あるため、早めに進めないと、あっという間に期限を迎えてしまいます。

相続放棄するかもしれないという場合は、できるだけ早めに相続放棄申述書を入手し、記載内容について把握しておきましょう

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