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「モンスター社員」への正しい対応法とは?企業が取るべき対策を徹底解説

弁護士 石木貴治

この記事の執筆者 弁護士 石木貴治

東京弁護士会所属。千葉県習志野市出身。
企業にとって、従業員とのトラブルは金銭的な損失以上に、組織の士気低下やブランドイメージの毀損を招く大きなリスクです。私は弁護士になる前、2社の上場メーカーの法務部門にて、契約交渉や社内規定の整備、コンプライアンス教育の最前線に携わってきました。
法律事務所の外部アドバイザーとしてだけでなく、「企業内部で法務を担ってきた当事者」としての視点を持ち合わせていることが私の最大の強みです。会社が直面する労務課題に対し、単に「法的に難しい」と断じるのではなく、ビジネスの実情に即して「どうすればリスクを抑えて目的を達成できるか」を経営者様と共に考え抜きます。
ビジネス実務法務検定1級や知的財産管理、個人情報保護といった多方面の専門知見を活かし、隙のない労務体制の構築を支援いたします。「弁護士は良質なサービスを提供する仕事である」という信念のもと、経営者の皆様が安心して事業に邁進できる環境作りを全力でバックアップいたします。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/ishiki/

モンスター社員への対応方法を誤ると、法的トラブルに発展するおそれがあります。本記事では、辞めさせる際の注意点や予防策について解説しています。

この記事でわかること

  • 企業がモンスター社員を野放しにするリスクがわかる
  • モンスター社員への対応方法|辞めさせる際の注意点がわかる
  • モンスター社員を防ぐために企業が取るべき予防策がわかる

職場で「モンスター社員」と呼ばれる存在は、近年多くの企業で大きな課題になっています。

モンスター社員とは、単に能力が不足している社員ではなく、協調性を欠いた行動や自己中心的な態度によって、周囲の士気や業務に深刻な悪影響を及ぼす社員を指します。放置すれば、優秀な人材が離職したり、職場の雰囲気が悪化したりするなど、企業全体の生産性や評価に直結するリスクが高まります。

本記事では、モンスター社員への対応方法について、実務にくわしい弁護士が解説します。

目次

モンスター社員とは

モンスター社員とは、職場の秩序や業務に深刻な悪影響を及ぼす社員を指す言葉です。法律上の定義は存在しませんが、人事担当者や管理職のあいだでは広く用いられています。

一般的な能力不足や一時的なミスとは異なり、モンスター社員は自己中心的な態度や協調性の欠如が目立ちます。注意や指導を受けても改善が見られないことが多く、周囲の社員に不安やストレスを与える点が特徴です。

その結果、組織全体の雰囲気や生産性に悪影響をもたらし、企業に大きなリスクを生む存在といえます。

モンスター社員増加の背景

近年、労働力不足によって企業が人材を確保することを優先し、十分な適性確認を行わないまま採用してしまうケースが増えています。その結果、職場の価値観や働き方に馴染めない社員が生まれやすくなっています。

また、働き方改革やハラスメント防止の流れにより、企業側の対応が一方的に制約される場面も増えています。本来であれば厳しく指導すべき場面でも「パワハラと受け取られるのではないか」と懸念し、注意が不十分になることが少なくありません。こうした状況が、問題行動を繰り返す社員を温存し、結果的にモンスター社員を増やす要因となっています。

さらに、SNSの普及によって社員が会社への不満を外部に発信しやすくなったことも一因です。匿名での発信が広がれば、職場の混乱だけでなく企業イメージの低下にもつながりやすくなります。社会環境の変化が、モンスター社員の増加を後押ししているのです。

モンスター社員の特徴

まず挙げられるのは、自己中心的な態度です。周囲の意見を無視したり、自分の都合だけを優先したりする傾向が強く、協調性に欠けます。また、指示やルールを守らない姿勢も代表的です。上司の指示に従わず独断で行動したり、就業規則を軽視したりすることで、業務に支障を生じさせます。

さらに、コミュニケーションのトラブルが多いことも特徴です。感情的になりやすく、同僚や上司と衝突を繰り返すことで職場の雰囲気を悪化させます。場合によっては、パワハラやセクハラなどのハラスメント行為に発展するケースもあります。

企業がモンスター社員を野放しにするリスク

モンスター社員を放置すると、職場全体に深刻な悪影響が広がります。一人の問題を見過ごすだけで、他の社員の士気が下がり、生産性や企業イメージにまで影響する可能性があります。ここではモンスター社員を放置する具体的なリスクについて解説します。

職場の雰囲気やチームワークの悪化

モンスター社員が協調性を欠いた行動を繰り返すと、周囲の社員はストレスを感じやすくなります。たとえば会議で一方的に意見を押し通す、同僚の仕事を妨げるといった行為は、職場の雰囲気を悪化させます。結果としてチームワークが乱れ、社員同士の信頼関係が崩れやすくなります。

優秀な社員の離職につながる

職場環境が悪化すると、真面目に取り組んでいる優秀な社員ほど強い不満を抱きやすくなります。「努力しても報われない」「不公平だ」と感じて転職を選ぶケースも少なくありません。問題社員を残したままにすることは、企業にとって貴重な人材流出につながる大きなリスクです。

生産性や業績の低下を招く

モンスター社員が周囲に負担をかけると、他の社員はフォローに追われ、本来の業務に集中できなくなります。これにより生産性が下がり、長期的には業績の低迷につながります。特に少人数の職場では、一人の行動が組織全体に与える影響が大きくなりやすいのが特徴です。

ハラスメント・労務トラブルに発展する可能性

横柄な態度や攻撃的な言動が続けば、パワハラやセクハラといったハラスメント問題に発展するおそれがあります。被害を受けた社員が会社に訴えれば、労務トラブルに発展し、法的責任を問われる可能性も出てきます。未然に対応しなければ、企業にとって大きなリスクとなります。

顧客や取引先との関係悪化リスク

モンスター社員の問題行動は、社内にとどまらず社外にも影響を及ぼします。顧客対応で失礼な態度を取ったり、納期を守らなかったりすれば、取引先からの信頼を失うおそれがあります。企業の信用は一度失われると回復が難しく、長期的なビジネスにも支障をきたします。

放置による会社側の法的責任

モンスター社員の行動を把握しながら放置していた場合、会社側の管理責任が問われることがあります。たとえばハラスメントを放置していたケースでは、使用者責任を理由に損害賠償を命じられる可能性があります。企業は「知らなかった」では済まされないため、適切な対応が不可欠です。

企業の評判・ブランドイメージの低下

問題行動が外部に広がると、企業の評判やブランドイメージにも影響します。SNSで内部の不満が拡散されたり、顧客からのクレームが口コミに残ったりすると、採用活動にも悪影響を及ぼします。結果として「社員管理ができていない企業」と見なされ、信頼回復に長い時間が必要となります。

モンスター社員を安易に解雇できない理由

モンスター社員の行動に頭を抱える経営者や人事担当者は少なくありませんが、「すぐに解雇すればよい」と単純に考えるのは危険です。労働法は、労働者保護の観点から解雇に厳しい制限を設けています。そのため、問題行動があったとしても、安易に解雇すると不当解雇と判断され、裁判で会社側が不利になる可能性があります。

労働契約法16条には「解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。」と定められています。つまり、単に「職場の雰囲気を悪くしている」「上司と合わない」といった理由では正当な解雇とは認められません。過去の裁判例でも、注意指導や配置転換といった改善の機会を与えずに解雇した場合、不当解雇と判断された例が多数あります。

また、解雇をめぐるトラブルは企業の評判にも直結します。労働者が訴えを起こせば、社会的に「従業員を守らない会社」というイメージが広がりやすく、採用や取引に悪影響を及ぼすこともあります。

モンスター社員への対応方法|辞めさせる際の注意点

モンスター社員への対応は、段階を踏んで進めることが重要です。最初から解雇を検討すると不当解雇のリスクが高まるため、改善の機会を与えながら、最終的に退職や解雇に至るまでのプロセスを丁寧に進める必要があります。

モンスター社員への対応は、段階を踏んで進めることが重要です。最初から解雇を検討すると不当解雇のリスクが高まるため、改善の機会を与えながら、最終的に退職や解雇に至るまでのプロセスを丁寧に進める必要があります。ここでは実務でよく取られるステップを紹介します。

まずは注意指導や面談で改善を促す

最初にすべき対応は、本人に問題行動を認識させることです。上司や人事が面談を行い、具体的にどの行動が職場に悪影響を与えているのかを伝えます。曖昧な注意ではなく、日時や事例を挙げて説明することが効果的です。改善の余地を示すことで、トラブルを未然に防げる可能性があります。

人事異動や配置転換で影響を最小化する

注意指導で改善が見られない場合は、業務や部署を変える方法があります。適性の合わない業務から外すことで、本人が力を発揮できる環境を整えられることもあります。また、他の社員への悪影響を軽減する効果も期待できます。配置転換は懲罰ではなく、あくまで組織全体の健全化を目的とすることが大切です。

始末書や誓約書を提出させる

問題行動が繰り返される場合には、始末書や誓約書の提出を求めることが有効です。これは単なる形式ではなく、本人に責任を自覚させ、再発を防ぐための手段です。また、記録として残すことで、後に処分や解雇を検討する際の重要な証拠になります。

懲戒処分で重大さを伝える

それでも改善が見られない場合は、懲戒処分を検討します。懲戒処分には減給や出勤停止など段階があり、就業規則に基づいて適正に行うことが求められます。処分を下す際には、本人に理由を明確に伝え、公平性を保つことが重要です。適切な処分を行うことで、本人や他の社員に対して「問題行動を容認しない」というメッセージを示すことができます。

退職勧奨で自主退社を促す

懲戒処分を経ても改善が難しい場合は、退職勧奨を検討します。これは企業側から「自主的に退職してほしい」と働きかける方法です。ただし強引な説得は「退職強要」と受け取られ、法的トラブルにつながる可能性があります。丁寧な説明と記録の残し方が重要です。本人が納得し、自主的に退職を選ぶ形に持っていくことが理想です。

懲戒解雇を行う

最終的な手段が懲戒解雇です。会社に重大な損害を与えたり、繰り返し改善が見込めない場合に検討されます。ただし懲戒解雇は労働者にとって最も重い処分であり、裁判で争われる可能性が高いのも事実です。就業規則に明記された事由に該当すること、証拠を十分に揃えていることが必須条件です。安易に行えば不当解雇と判断され、逆に企業が不利益を被るリスクがあります。

モンスター社員を防ぐために企業が取るべき予防策

モンスター社員への対応は重要ですが、そもそも発生を防ぐ取り組みを行うことが最も効果的です。採用から教育、職場環境の整備まで一貫した対策を講じることで、問題行動が芽生える前に抑止できます。ここでは具体的な予防策を紹介します。

入社時オリエンテーションや研修を充実させる

新入社員に対しては、早い段階で会社の方針やルールを理解してもらうことが大切です。入社時オリエンテーションで企業理念や就業規則を丁寧に説明し、研修で具体的な行動基準を示すことで、職場の一員としての意識を育てられます。スタート時に方向性を明確にすることが、後のトラブル防止につながります。

就業規則や評価制度を明確にする

曖昧なルールは不公平感を生み、社員の不満を招きやすくなります。就業規則を分かりやすく整備し、評価基準を客観的に示すことが欠かせません。「何を守るべきか」「どう評価されるのか」を社員が理解できれば、組織全体の秩序維持につながります。

定期的な面談で早期に課題を把握する

モンスター社員化を防ぐには、問題が大きくなる前に発見することが重要です。定期的な面談を通じて、社員の悩みや不満を把握し、必要なサポートを行うことでトラブルを未然に防げます。早期に気づき、改善を促すことが職場の安定につながります。

職場環境を改善して不満を蓄積させない

過度な残業や不公平な業務分担は、不満を抱える社員を生み出す要因になります。適正な労働時間の管理や公平な業務配分を行うことで、社員が安心して働ける環境を整えることが大切です。健全な職場環境は、問題社員の発生を防ぐ土台になります。

ハラスメント防止やコンプライアンス教育を徹底する

パワハラやセクハラなどのハラスメントは、職場に深刻な混乱を招きます。定期的な研修を実施し、ハラスメント行為の禁止と相談体制を明確に伝えることが必要です。併せてコンプライアンス教育を行うことで、ルールを守る意識を全社員に浸透させられます。

相談窓口を整備し、社員の声を拾い上げる

問題があっても相談できる窓口がなければ、社員は不満を抱えたまま行動に出る可能性があります。社内に匿名で利用できる相談窓口を設けることで、早期にトラブルの芽を摘むことができます。社員の声を拾い上げる仕組みを整えることが、組織全体の安定につながります。

モンスター社員への対応でよくある質問(Q&A)

採用面接でモンスター社員を見抜くことは可能?

完全に見抜くのは難しいですが、傾向を把握することは可能です。面接ではスキルだけでなく、過去の人間関係やチームでの働き方に関する質問を行うと、その人の協調性や柔軟性が見えてきます。

また、複数の面接官で評価し、意見を持ち寄ることも効果的です。採用後のミスマッチを防ぐために、性格診断テストやインターンを活用する企業も増えています。

モンスター社員の弱点は?最終的な末路はどうなる?

モンスター社員は感情的に行動する傾向が強く、規則や記録に弱いのが特徴です。注意指導や始末書の提出といった公式な記録を積み重ねれば、会社は客観的な根拠をもとに対応できます。

また、職場で孤立しやすく、最終的には配置転換や退職勧奨によって居場所を失うケースも少なくありません。モンスター社員自らが過ちに気付き改善しなければ、キャリアの行き場を狭めてしまうのが現実です。

モンスター社員への対応で他の社員が萎縮しないようにするには?

厳しく注意すると、他の社員が「自分も同じように扱われるのでは」と不安を抱くことがあります。そのため、指導の理由や基準を全体に示し、「特定の行動が問題である」ことを明確にすることが大切です。

また、日常的に健全なコミュニケーションを心がけ、職場全体に安心感を与えることで、萎縮を防げます。公平性と透明性を重視した対応が欠かせません。

小規模企業でもモンスター社員対策は必要?

小規模な組織ほど、一人の影響力が大きくなります。社員数が少ない分、モンスター社員の存在は業務の停滞や雰囲気の悪化につながりやすく、放置すれば経営そのものに直結する可能性があります。そのため、規模に関わらず就業規則の整備や相談窓口の設置など、基本的な対策は必須です。小さな組織だからこそ、初期対応が重要といえます。

労働組合が介入してきた場合、どう対応すべき?

モンスター社員の対応を進める中で労働組合が関与することもあります。この場合、感情的に対立するのではなく、事実に基づいて冷静に説明することが大切です。注意指導の記録や始末書など、客観的な証拠を示せば、会社の正当性を主張できます。

また、法的な知識が求められる場面もあるため、必要に応じて弁護士や社労士に相談しながら進めるのが安全です。

まとめ モンスター社員への対応で悩んだら弁護士に相談を

モンスター社員は、職場環境の悪化や優秀な人材の流出、生産性の低下など、企業に大きなリスクをもたらします。放置すれば問題は拡大し、最終的には法的トラブルや企業イメージの低下につながりかねません。そのため、早期に適切な対応を行うことが欠かせません。

しかし、解雇や懲戒処分といった対応は法的な制約が多く、誤った進め方をすれば不当解雇と判断されるリスクがあります。そこで重要なのが、労務問題に詳しい弁護士への相談です。

弁護士に相談すれば、就業規則に沿った適切な手続きのアドバイスを受けられ、証拠の残し方や退職勧奨の進め方についても専門的なサポートを受けられます。また、トラブルが裁判に発展した場合でも、企業側の立場を守るための代理人として心強い存在になります。

VSG弁護士法人」では、企業側の労働問題に豊富な実績があり、案件によっては初回無料相談も受け付けています。トラブルの予防から解決まで徹底的にサポートさせていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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