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パープル企業(ゆるブラック)とは? リスクと企業が取るべき対策を解説

弁護士 川﨑公司

この記事の執筆者 弁護士 川﨑公司

東京弁護士会所属。新潟県上越市出身。
労働問題は、一歩対応を誤れば損害賠償だけでなく、企業の信用失墜や従業員の士気低下、ひいては経営基盤を揺るがす重大なリスクとなります。
私は、野村證券をはじめとする金融機関で10年以上にわたり、リテール営業からコンサルティング、金融庁との折衝やリスク管理まで、多方面の業務に従事してまいりました。これらの経験から、企業の数字と法務は密接にリンクしており、労働問題を「点」ではなく「経営の一部」として捉えることの重要性を痛感しております。
経営者側の立場に立ち、財務分析や資金調達の観点も含めた戦略的なアドバイスを行うことが私の強みです。単に紛争を解決するだけでなく、組織の持続的な発展を見据えた強固なガバナンス構築のお手伝いをいたします。経営者の皆様の良き相談相手として、誠実かつ論理的にサポートさせていただきます。

PROFILE:https://vs-group.jp/lawyer/profile/kawasaki/

パープル企業(ゆるブラック)とは、仕事がゆるすぎることで成長機会が少なく、将来に不安を感じやすい職場を指す言葉です。働きやすさを重視する中で生じやすい人材育成の停滞や採用力低下、ハラスメントリスクなど、企業側が知っておきたい課題を解説。評価制度やマネジメントの見直し、組織運営のポイントなど、パープル企業化を防ぐための具体策を弁護士目線で分かりやすく紹介します。

この記事でわかること

  • パープル企業(ゆるブラック)の特徴がわかる
  • パープル企業化による企業側の7つのリスクがわかる
  • パープル企業化を防ぐための7つのポイントがわかる

近年、転職や働き方に関する話題の中で「パープル企業(ゆるブラック)」という言葉を見かける機会が増えています。

パープル企業は一見するとホワイト企業のように見えるものの、採用力の低下や社内トラブルなど、企業側にとって見過ごせないリスクを抱える可能性があります。

働きやすさを重視する一方で、指導や評価が曖昧になり、人材育成の停滞や組織力の低下につながるケースも指摘されています。

本記事では、パープル企業の意味や特徴、企業が直面しやすい課題と具体的な対策について、実務に詳しい弁護士がわかりやすく解説します。

目次

パープル企業(ゆるブラック)とは

「パープル企業」とは、長時間労働や厳しいノルマが目立つブラック企業とは異なり、働きやすさや配慮を重視する一方で、指導や評価が曖昧になりやすい企業を指す言葉です。ブラックとホワイトが混在していることから、中間色である「パープル(紫)」と表現されています。

近年は「ゆるブラック」とも呼ばれ、仕事がゆるすぎることで成長機会が少なく、将来に不安を感じやすい職場という意味合いで使われることもあります。

法律上の定義はなく、働き方や職場文化を表す俗称として広まりました。

パープル企業が生まれる背景

パープル企業という言葉が使われるようになった背景には、働き方に対する価値観の変化があります。

長時間労働や強い上下関係が問題視されるようになり、多くの企業が働きやすさや心理的安全性(安心して意見を言える職場環境)を重視するようになりました。

その結果、厳しい指導や評価を控える風土が広がり、職場の雰囲気は穏やかになった一方で、成長機会や挑戦の場が不足するケースも多く見られます。

また、人材不足が続く中で離職を防ぐことを優先する企業も増え、注意や改善指導を避ける傾向が生まれました。

こうした社会的な変化や組織運営の考え方の移り変わりが重なり、「パープル企業」という概念が語られるようになったと考えられます。

パープル企業に共通する特徴

パープル企業には、働きやすさを重視する一方で、組織運営や人材育成の面で共通した傾向が見られます。

代表的な特徴は次のとおりです。

  • 残業が少なく穏やかな職場環境である
  • 高いノルマや厳しい指導が少ない
  • 評価基準や目標設定が分かりにくい場合がある
  • 上司が注意や改善提案を控える傾向がある
  • 安定志向が強く挑戦や変化が生まれにくい

働きやすさというメリットがある一方で、評価や指導が曖昧になると成長の方向性が見えにくくなる場合があります。

挑戦よりも現状維持を選びやすい風土が続くと、組織の活力や人材育成に影響が出る可能性もあるため、バランスの取れた運営が重要です。

ホワイト企業・ブラック企業・グレー企業との違い

パープル企業を理解するためには、ホワイト企業・ブラック企業・グレー企業との違いを整理することが重要です。

ホワイト企業働きやすさと成長機会のバランスが取れており、評価制度や教育体制が比較的明確
ブラック企業違法な長時間労働や過度なノルマなど、労働環境に大きな問題があると指摘される企業
グレー企業違法ではないものの、長時間労働や過度なノルマなどブラックに近い企業
パープル企業配慮や働きやすさを重視する一方で、指導や評価が曖昧になりやすい企業

パープル企業はブラック企業のように厳しい労働環境とは限りませんが、成長機会の不足や挑戦しにくい雰囲気が課題として挙げられることがあります。

ホワイト企業との違いは、制度の明確さや人材育成の姿勢にあり、グレー企業とは組織文化の方向性に違いが見られます。

それぞれの特徴を理解することで、自社の立ち位置や改善点を客観的に把握しやすくなるでしょう。

パープル企業の特徴|従業員から見るメリット・デメリット

パープル企業は、働きやすさを重視した穏やかな環境が特徴であり、従業員にとって安心感のある職場と感じる場合があります。

一方で、成長やキャリア形成の面では注意したい点もあります。

従業員から見るパープル企業の代表的なメリット・デメリットは、次のとおりです。

パープル企業の代表的なメリット

  • ワークライフバランスを保ちやすい
  • 過度なプレッシャーが少なく精神的負担が小さい
  • 人間関係が穏やかで安定した職場環境になりやすい
パープル企業の代表的なデメリット

  • 成長機会や挑戦の場が限られやすい
  • 給与や待遇の大きな向上につながりにくい場合がある
  • 業務が単調になりやりがいを感じにくいことがある

残業の少なさや穏やかな雰囲気は大きな魅力ですが、指導や評価が曖昧になるとキャリアの方向性を見失う可能性もあります。

パープル企業化による企業側の7つのリスク

パープル企業は一見すると働きやすい職場環境に見えますが、指導や評価のバランスを欠くと、企業側にさまざまな影響が及ぶ可能性があります。

短期的には大きな問題が表面化しにくいものの、長期的には採用力や組織力の低下につながることもあるため、リスクを理解したうえで対策を考えることが重要です。

採用力の低下や応募者離れにつながる

パープル企業という印象が広まると、「成長できない会社」というイメージを持たれる可能性があります。

近年はキャリア形成を重視する求職者も多く、挑戦機会が少ない職場と認識されると応募をためらう人も増えるでしょう。

口コミサイトやSNSの評価は採用活動に影響を与えるため、組織の方向性を明確に示す姿勢が求められます。

人材育成の停滞と早期離職・定着率低下

指導を控える風土が続くと、社員が自分の課題に気づきにくくなります。

成長実感が得られない状態が続くと、若手社員を中心に転職を考える人が増える可能性があるでしょう。

離職を防ぐためには、穏やかな環境を維持しつつ、適切なフィードバックを行う仕組みづくりが重要です。

組織力・競争力の低下と挑戦しにくい風土の形成

現状維持を優先する文化が強まると、新しい取り組みや業務改善が進みにくくなります。

挑戦に対する評価が明確でない場合、社員はリスクを避ける行動を選びやすくなり、結果として組織全体の競争力が低下するおそれがあります。

企業の成長を支えるためには、安心感と挑戦機会の両立が欠かせません。

指導不足によるハラスメント・労務トラブルの潜在化

ハラスメントへの配慮が強まる中で、注意や指導そのものを避ける傾向が生まれる場合があります。

しかし、問題行動への対応が遅れると、職場環境の悪化につながる可能性があります。

適切な指導とハラスメントの違いを理解し、ルールに基づいた対応を行うことが重要です。

企業ブランド・レピュテーションの毀損リスク

パープル企業という評価が広まると、「やりがいが少ない」「成長できない」といった印象が固定化されることがあります。

こうしたイメージは採用活動だけでなく、取引先や社外からの評価にも影響を与える可能性があります。

企業としての理念や育成方針を外部へ適切に発信することが求められます。

管理職育成の遅れとマネジメント機能の弱体化

指導を控える文化が続くと、管理職自身が部下への接し方に迷う場面が増えます。

経験を積む機会が不足すると、次世代のリーダー育成にも影響が出る可能性があります。

管理職が適切に判断できるよう、研修やサポート体制を整えることが大切です。

評価の公平性・透明性不足による社内不満の増加

評価基準が曖昧な状態では、社員の間で不公平感が生まれやすくなります

「なぜ評価が決まったのか」が見えにくい場合、組織への信頼が揺らぐ可能性もあります。

評価の透明性を高める取り組みは、モチベーション維持や組織の安定につながる重要な要素といえるでしょう。

パープル企業化を防ぐための7つのポイント

パープル企業化を防ぐためには、働きやすさと成長機会のバランスを意識した組織づくりが欠かせません。

厳しさだけを重視するのではなく、明確な基準や制度を整えながら、社員が安心して挑戦できる環境を構築することが重要です。

ここでは、企業が取り入れたい代表的な7つのポイントを解説します。

①明確な評価基準とフィードバック体制を整える

評価の基準が曖昧な状態では、社員が目指す方向を見失いやすくなります。

業務目標や成果の指標を整理し、定期的に上司から具体的な意見を伝える仕組みを整えることが重要です。

日常的な対話を通じて改善点や期待値を共有することで、働きやすさと成長機会の両立につながります

評価の透明性が高まることで、組織全体の納得感も生まれやすくなるでしょう。

②適切な指導・マネジメント方針を明文化する

パープル企業化を防ぐためには、指導の基準やマネジメントの方向性を社内で共有しておくことが重要です。

注意や改善提案の方法が曖昧なままでは、管理職が判断に迷い、結果として指導不足につながる可能性があります。

業務上の注意とハラスメントの違いを整理し、どのような場面で指導を行うのかを文書として示しておくことで、社員との認識のずれを防ぎやすくなります

明確な方針があることで、安心感を保ちながら組織としての成長を支えることができるでしょう。

③成長機会を意識した人材育成制度を導入する

働きやすい環境を整えるだけでは、社員の成長意欲を維持することは難しくなります。

パープル企業化を防ぐためには、研修やキャリア面談、業務ローテーションなどを通じて、挑戦の機会を意識的に設けることが重要です。

新しい役割や課題に取り組む場があることで、社員は自身の成長を実感しやすくなります

また、育成方針を明確にすることで、企業がどのような人材を目指しているのかを共有でき、組織全体の方向性も見えやすくなるでしょう。

④リモートワークなど柔軟な働き方を導入する

働き方の選択肢を広げることは、社員の満足度向上や離職防止につながります。

リモートワークやフレックスタイム制などの柔軟な制度を取り入れることで、家庭や個人の事情に合わせた働き方が可能になります。

ただし、制度だけを整えても組織の活性化には直結しません。業務の目標や役割分担を明確にし、コミュニケーションの機会を意識的に設けることで、働きやすさと組織の一体感を両立しやすくなります。

柔軟性と成果意識のバランスを保つことが、パープル企業化を防ぐ上で大切な視点といえるでしょう。

⑤福利厚生を整備しエンゲージメント向上につなげる

福利厚生を充実させることは、働きやすい環境づくりだけでなく、社員のモチベーション維持にもつながります。

健康支援や休暇制度、資格取得や学習支援の制度などを整えることで、社員は安心して仕事に向き合いやすくなります

企業への愛着や主体的に働こうとする意識は「エンゲージメント」と呼ばれ、組織の活力を支える重要な要素です。

ただ制度を増やすのではなく、社員のニーズに合った内容かどうかを定期的に見直し、活用しやすい運用を意識することがパープル企業化の防止につながります。

⑥組織課題を可視化する定期的な社内調査を行う

パープル企業化を防ぐためには、現場で起きている変化に早く気づくことが重要です。

社内アンケートや定期的な面談を通じて、働きやすさや評価への納得感、成長機会に対する意見などを継続的に把握しましょう。数値やコメントとして情報を集めることで、感覚に頼らない組織改善が進めやすくなります。

また、調査結果を共有し、改善に向けた具体的な行動へつなげる姿勢を示すことで、社員の信頼感も高まりやすくなります。

継続的な振り返りを行うことが、組織のバランスを保つポイントといえるでしょう。

⑦管理職向けのマネジメント研修を強化する

管理職の判断や行動は、職場の雰囲気や組織文化に大きな影響を与えます。

指導を控えすぎると成長機会が減り、逆に厳しさだけが強まると働きにくさにつながるため、バランスの取れたマネジメントが重要です。

コミュニケーション方法や評価の伝え方、ハラスメントとの線引きなどを学ぶ研修を定期的に行うことで、管理職は自信を持って部下と向き合いやすくなります

現場の判断力を高める取り組みが、パープル企業化の予防にもつながるでしょう。

パープル企業化に悩む場合に弁護士に相談するメリット

パープル企業化の兆候に気づいても、どこから見直せばよいのか判断に迷う企業は少なくありません。

働きやすさを重視する中で指導や評価の基準が曖昧になると、思わぬ労務トラブルにつながる可能性があります。

弁護士へ相談することで、法的な視点から現状を整理し、組織の方向性を客観的に見直すきっかけになります。

ここでは、企業が弁護士に相談する主なメリットを紹介します。

労務リスクやハラスメント問題を法的に整理できる

パープル企業では、指導を控える文化が広がることで、どこまで注意すべきか判断に迷う場面が生まれやすくなります。

その結果、問題行動への対応が遅れたり、逆に指導がハラスメントと受け取られたりする可能性もあります。

弁護士へ相談することで、労働関係の法律や過去の裁判例を踏まえながら、適切な指導の範囲や対応方針を整理できます

法的な視点から現状を確認することで、企業としてのリスクを把握しやすくなり、安心して組織運営を進めるための判断材料にもなるでしょう。

就業規則や社内ルールの見直しについて助言を受けられる

パープル企業化の兆候が見られる場合、評価制度や指導方針が現在の組織運営に合っているかを確認することが重要です。

就業規則や社内ルールが曖昧なままでは、管理職ごとに対応がばらつき、社員との認識のずれが生まれやすくなります。

弁護士へ相談することで、労働基準法などの法令を踏まえた視点から制度の課題を整理でき、企業の実情に合ったルールづくりを進めやすくなります

基準を明確にすることで、組織全体の判断が統一され、トラブルの予防にもつながるでしょう。

トラブルが深刻化する前に予防的な対応を検討できる

パープル企業化が進むと、評価への不満や指導方法に関するトラブルが徐々に表面化することがあります。

問題が大きくなってから対応を考えると、社内外への影響も広がりやすくなります。

早い段階で弁護士に相談することで、現状のリスクを整理し、紛争に発展しにくい対応策を検討しやすくなります。たとえば、社員とのコミュニケーション方法の見直しや、記録の取り方の工夫など、日常の運用を改善するヒントを得られることもあります。

予防的な視点で組織を見直すことが、長期的な安定につながるでしょう。

パープル企業(ゆるブラック)に関してよくある質問(Q&A)

パープル企業と指摘された場合、企業はどう対応すべき?

まずは事実関係を整理し、どのような点が指摘の対象となっているのかを確認することが大切です。

社員の声や口コミの内容を分析し、評価制度や指導方針に課題がないかを見直しましょう。

外部の評価に過敏に反応するのではなく、組織改善のきっかけとして冷静に受け止める姿勢が重要です。

必要に応じて専門家へ相談し、客観的な視点から対応方針を検討することも有効です。

社員への指導を強化するとパワハラになる可能性はありますか?

指導そのものが問題になるわけではありません。業務上の必要性があり、目的や基準が明確であれば、適切な指導として認められるケースが多いでしょう。

重要なのは、人格を否定する言動や過度な叱責を避け、業務改善を目的とした具体的なコミュニケーションを心がけることです。

社内で指導方針を共有し、記録を残すなどの工夫もトラブル防止につながります。

SNSや口コミで「パープル企業(ゆるブラック)」と書かれたら、法的対応はできる?

投稿内容が事実に基づく意見の範囲であれば、法的対応が難しい場合もあります。

一方で、虚偽の情報や企業の信用を著しく傷つける表現が含まれる場合には、削除依頼や法的手段を検討できる可能性があります。

対応に迷う場合は、弁護士へ相談しながら進めると安心でしょう。

まとめ パープル企業化を防ぐために企業が今できること

パープル企業は、働きやすさを重視する中で生まれやすい組織の状態といえます。穏やかな職場環境そのものが問題というわけではありませんが、評価や指導の基準が曖昧になると、人材育成の停滞や組織力の低下につながる可能性があります。

企業としては、安心して働ける環境づくりと、挑戦や成長を促す仕組みのバランスを意識することが重要です。

労務リスクやハラスメント対応に不安がある場合には、早い段階で弁護士などの専門家へ相談し、客観的な視点を取り入れることで、組織運営の安定につながります。

VSG弁護士法人」では、企業側の労働問題に豊富な実績があり、案件によっては初回無料相談も受け付けています。

トラブルの予防から解決まで徹底的にサポートさせていただきますので、パープル企業化や労務管理に関してお悩みごとがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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