融資を視野に入れるなら「株式会社」がベスト!
融資による事業拡大を視野に入れるなら、個人事業よりも法人の方が有利であることは間違いありません。
また法人にも、合名会社・合資会社・LLCなど様々な形態が考えられますが、社会的信用度の高さでは、やはり株式会社がベストであるといえます。
自己資金要件をクリアする
日本政策金融公庫の新創業融資制度のように、創業資金の1/3(=融資申請金額の1/2)を自己資金でまかなうことが融資の条件とされている場合、申請金額が大きくなればなるほど申し込みのハードルも高くなってしまいます。
他人から一時的に借入れた「見せ金」を使ってこの条件をクリアしようとする起業家も少なくありませんが、資金の出所には金融機関の厳しい目が光っています。
その点、法人設立時に「資本金」として繰り入れた金額については、全額が出資者の自己資金と見なされますので、資金の出所を詮索される心配はありません。
資本金を適正額に設定する
資本金100万円で会社を設立したとして、もし1期目の決算結果が200万円の赤字だったとしたら、純資産の部はマイナス100万円。イコール「債務超過」ということで、融資申請はほぼ絶望的となってしまいます。
もし、資本金300万円でスタートしていたら・・・。
こんな実例はいくらでもあります。
それでは、資本金は高ければ高いほどよいのかといえばそうでもなく、今度は税務上の不利益が襲いかかります。
事業内容や規模に見合った適正な資本金額の設定が、融資申請の明暗を分けることもありえます。
役員・株主の構成にはご注意!
過去に破産や信用事故を起こした人が役員の中にいると、融資を受けることが極めて難しくなってしまいます。
しかし、会社立ち上げの主要メンバーとして、この人だけは外せない・・・。
こんなときは、(筆頭株主を除く)株主として経営に参加してもらうことで、融資申請の障害を取り除くことができます。
また銀行折衝の窓口として、奥さん(ご主人)やお子さんを立てる予定があるのなら、役員か株主に加えるようにして下さい。
銀行は会社の“部外者”を交渉の相手として認めてはくれません。