【11/20】今日のニュース

01インボイス経理作業「月12時間増」 民間調べ、混乱続く



10月に始まった消費税のインボイス(適格請求書)制度への対応を巡り、企業の現場で混乱が続いている。民間調査によると月次決算で経理担当者1人あたりの作業が平均約12時間増えていることが分かった。取引先から受け取った請求書がインボイスの要件を満たしているかどうか、目視で確認する作業の負担が増している。

特に資金力に乏しい中小・零細事業者はデジタル化が遅れており、混乱は長期化する可能性が高い。

請求書管理ソフトを手がけるSansanが11月6?8日、請求書業務を担当する経理担当者500人を対象に調べた。インボイス制度対応に「課題を感じている」と答えた経理担当者の割合は70%を占めた。課題の内容(複数回答)は「請求書業務の負荷が増えた」が最多の39.2%、「社内理解が不十分で混乱が生じた」が28.6%で続いた。
日経新聞:インボイス経理作業「月12時間増」 民間調べ、混乱続く

02事業承継後押しへ、税優遇の申請期限を延長 政府・与党



政府・与党は企業の事業承継を後押しする税制優遇の特例措置について2024年3月までとする申請期限を延長する。非上場株などの贈与税や相続税の納付を猶予・免除するもので期限を延ばして制度を活用する企業を増やす。

経営者の高齢化が進む中小企業を中心に世代交代を後押しする。経済産業省に3年の延長案があり、詳細を12月の与党税制改正大綱で詰める。

特例措置を受けるには後継者の株式取得後の事業見通しなどをまとめた特例承継計画を都道府県に提出する必要がある。

経産省は新型コロナウイルス禍で事業環境が変わり、計画提出が遅れた企業も多いとみる。コロナ禍前の19年度は3400件超の申請実績があったが、20年度以降は2600?2800件程度だった。

財務省は「計画の提出期限を大幅に延ばすと承継時期が先送りされかねない」との理由で延長幅は1年程度が適切だと主張する。

政府が2日に閣議決定した総合経済対策では事業承継税制に関し「後継者不在の中小企業等に対し、事業承継税制について特例承継計画の提出期限の延長等を行う」と明記していた。
日経新聞:事業承継後押しへ、税優遇の申請期限を延長 政府・与党