ダイヤモンドオンライン:「キラキラ大家・共食い大家」に気をつけろ!富裕層をカモにする悪徳不動産投資サロンの最新手口

最近では、都心部の新築1棟マンションを自ら施工する不動産投資がひそかにはやり、「キラキラ大家」と呼ばれているとのこと。

「2、3年の投資期間で数千万円もうかりますよ」との誘い文句の下、主催者自身の不動産投資での成功体験を基に会員を集め、高額なコンサルティングフィーを受け取る。さらに、物件を高値で売り付けたり、仲介手数料を業者から裏で受け取ったりする。いわば不動産投資家サロンというビジネスであり、情報商材などと同じスキーム。

キラキラ大家のスキームは、1人デベロッパーになるというもの。つまり、都心部の土地を購入し、そこに地下1階から最大5階建ての壁式RC(鉄筋コンクリート)構造のワンルームマンションを2億円前後で建築する。そして入居者を募り、しばらく保有して賃料収入を得る場合もあるが、最後には4000万~5000万円もの利益を上乗せして、次の投資家に転売するというもの。

ところが、折からの土地価格の上昇や建築費の高騰、世界的な資源高などの影響で建築コストは跳ね上がっている。それ故、利回りを確保するためには建築コストを無理やり下げざるを得ず、質の悪い物件が量産されているのが実態だという。

「不動産のプロでさえ難しい時代に、素人が手を出すにはあまりにリスクの高い投資です。まさに、ババ抜き状態です」と、藤原社長は言う。

詰まるところ、今ではもうかっているのはサロンの運営者のみ。年会費が200万~300万円という高額なサロンも存在しており、会員が100人集まれば2億~3億円の収入になるからだ。しかも、実態が拡散されないようにSEO(検索エンジン最適化)対策に努め、会員の家族であっても物件の仕様を見せてはならず、情報が流出すれば損害賠償を求めるという厳しい縛りのサロンもあるという。

女性向けシェアハウス「かぼちゃの馬車」が社会問題化したが、不動産を取り巻く世界では次々に新たな手法が生み出され、被害に遭う人が絶えない。最近では、都心部の新築1棟マンションを自ら施工する不動産投資がひそかにはやり、「キラキラ大家」と呼ばれているが、その手法にはさまざまな問題が潜んでいる。