内閣府が発表した「人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査」結果(有効回答数2万人)によると、独身者(結婚経験なし)の「結婚意思あり」の割合は、20代では女性65%、男性54%、30代では男女ともに46%、その後、50代では女性13%、男性27%と差が開く。離婚・死別経験がある独身者の「再婚意思あり」の割合は、女性では未婚者と比べて全体的に低い一方、男性は未婚者と比べて同程度かやや高くなっている。

子供がいない独身者の「理想の子供の数」については、「0人(子供がいらない)」は女性20代で24%、女性30代で43%。男性20代で31%、男性30代で38%となった。「1人以上(子供が欲しい)」とした回答の中では「2人」とした割合が最も高く、女性20代で40%、女性30代で24%、男性20代で32%、男性30代で27%。また、結婚相手に求めることは、「一緒にいて落ち着ける・楽しい」、「近い価値観」が高い。

女性は、「満足いく経済力」、「正規雇用」、「家事力」、「金銭感覚」をより男性に求める傾向にある。結婚した理由・したい理由は、「好きな人と一緒に生活したいから」が高い。加えて20~39歳女性は、男性に比べ「家族、子供を持ちたいから」も高い。一方、結婚したくない理由で男女差が大きいものは、「仕事・家事・育児・介護を背負うことになる」、「名字が変わる」は女性が、「経済力がない」は40歳以上の男性で高い。

理想の結婚年齢は、「妻26歳/夫28歳」。理想の第一子を持つ年齢は、2年後の「妻28歳/夫30歳」。最初の結婚年齢(現実)は、「妻27歳/夫29歳」、第一子を持った年齢は、「妻28歳/夫31歳」。二回目の結婚年齢は、「女性36歳/男性37歳」。この年齢まで働きたいと思う理想は「女性54歳/男性62歳」で、配偶者にこの年齢まで働いて欲しいと思う理想は、「妻には55歳まで」、「夫には65歳まで」働いて欲しいとの結果になった。

既婚者の過去離婚経験率は、男女ともに全年代で1割未満。既婚者の今後「離婚する可能性あり」とした割合は、男女とも15%程度。「離婚可能性」が高い年代は、男女とも40代で2割前後。60代では1割未満。女性は30代までは、「非正規雇用→主婦→正規雇用」の順で離婚可能性が高い。男女とも20~30代の若い層では、「大学・大学院卒」と「高卒・中卒」で比較すると、「高卒・中卒」で離婚可能性が高い傾向があった。

現職の状況をみると、女性は20代で「正規雇用」の割合が最も高く、以降は減少する。「非正規雇用」の割合は「40代」で最も高い。一方で男性は30~50代で「正規雇用」が7~8割、「非正規雇用」は約1割。正規雇用比率に比例して、男性では「フルタイム(残業有)」が50代以下で5割超も、女性では年齢が上がるほど「短時間勤務」の割合が上昇する。また「フルタイム(残業有)」比率も低い傾向にある。

同調査結果は↓
内閣府:令和3年度 人生100年時代における結婚・仕事・収入に関する調査 報告書のポイント

(タックスコム提供)