博報堂の生活総研が、首都・名古屋・阪神在住の20~69歳の男女の消費者1500名を対象に4月に実施した「来月の消費予報」によると、5月の消費意欲指数は46.8点で、前月比は-1.2ポイントの低下、前年比でも-0.8ポイントの微減となった。また、特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合は、全体では前月比は横ばい、前年比では+0.4ポイントの27.5%となった。

消費意欲指数は、調査パネルの一般生活者1500名に対し、「消費意欲(モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求)が最高に高まった状態を100点とすると、あなたの来月(5月)の消費意欲は何点ぐらいか」と質問したもの。5月は大型連休があり、4月から消費意欲指数がやや上昇することが多い月だが、今年は前月比-1.2ポイントの低下、前年と比べても-0.8ポイントの微減で、5月としては過去5年間で2番目に低い水準だった。

消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答、ネガティブな回答とも大きな変化はなかった。具体的にポジティブな回答では、5月特有の「大型連休がある(4月4件→5月88件)」や「旅行の予定がある/行きたい(4月13件→5月37件)」は増えたが、3~4月に高い意欲を示した「新生活の準備(4月51件→5月6件)」や「春物の購入(4月43件→5月12件)」は落ち着きを見せている。

一方、ネガティブな回答では、「コロナ禍で外出自粛」などコロナ禍に関連する回答(4月99件→5月67件)は減っているものの、「物価上昇/値上げラッシュ」(4月53件→5月106件)が2倍に増加。前年と比べても、前月比と同様の傾向を示しており、コロナ禍に関するネガティブな回答は大きく減少しているが(21年5月200件→22年5月67件)、「物価上昇/値上げラッシュ」(21年5月13件→22年5月106件)が急浮上している。

「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人のカテゴリー別の消費意向をみると、前月比では16カテゴリー中、「ファッション」、「インテリア用品」、「化粧品」、「理美容」、「家電・AV」の5カテゴリーで20件以上減少。一方、前年比では「旅行」が20件以上増え、「パソコン・タブレット・周辺機器」が20件以上減少。コロナ禍の影響の和らぎと大型連休により「旅行」は伸びているが、それ以外のカテゴリーの消費意欲は伸び悩みそうだ。

同調査結果は↓
生活総研:来月の消費予報

(タックスコム提供)