日経新聞:金融データ連携、曲がり角に 接続料など交渉難航

銀行はやはりフィンテック企業の多角化を恐れてますね。

API接続を巡る最も大きな課題が手数料の設定だ。数百万円から数千万円かかる初期費用とは別に、例えば関西の大手地銀の場合、参照系と言われるデータを見る取引でも1回あたり20~30円を設定しているという。欧州が無償開放を基本としており「世界中でも有料は珍しい」(フィンテック関係者)。

現状の手数料設定では、利用者や利用頻度が増えれば増えるほどフィンテック企業のコストがかさむ。「接続料がこれからもっと下がっていくという想定はできない」(フィンテックの財務担当者)

フィンテックは銀行とのAPI接続を利用する事業以外で収益源を確保する必要性が高まっている。例えばフリーは1月、法人向けのクレジットカードに参入した。

だが、フィンテック企業の多角化が別の問題を生む。金融機関との事業領域の重複だ。公正取引委員会が20年に公表した調査では、銀行側の懸念は接続料の問題が約6割で、事業領域の重複は2%にとどまっていた。だが、フィンテックが金融機関の事業領域に足を踏み入れ、反対に、銀行がデジタル化を進めることで、サービスの利便性向上で共存してきたはずの友が敵に変わる可能性を秘める。