税理士業界も専門特化の潮流が出てきてますね。
弊グループも相続専門の税理士法人がありますので、専門特化のメリット・デメリットを理解しているつもりです。
専門特化することは、知識やノウハウの蓄積には大きなプラスですが、市場を狭めることに繋がりますので、経営の安定化とは背反します。
そんななか、「相続不動産」に特化する税理士法人さんがあります。
税理士法人ファルベ不動産さんです。
ファルベ不動産様は個人的に良く知っている税理士法人様なのですが、最初のこの話を耳にしたときは正直驚きました。
ですが、その狙いを聞くと「なるほど!」と思わざるを得ない狙いがありました。

記事を一部抜粋して要約

木下氏は、税理士が現在行っている相続業務において、不動産は多くが相続税や譲渡税にかかる「評価」の問題でしか検討されないことに疑問を感じていると話す。
(略)
しかし、同じ相続のプレイヤーである不動産会社の営業に聞けば、視点は変わる。
不動産会社は、まず「いかにして高く売却するか」を検討する。
現状ではそうしたことを考慮せず不動産を分割して相続することで、不動産の価値自体が下がってしまうケースも多い。

なるほど、これはそのとおりかもしれません。
私たち税理士は、相続税の評価や節税提案はできても、「資産の価値を上げる」という提案はなかなかできません。
不動産の目利きについても、専門家として行っているわけではありません。
相続を考える際に、「いかに価値のある不動産を、次世代に承継させるか」というのは、専門外と言っていいでしょう。
そこに疑問をいだき、ビジネスのチャンスを見いだされたのがファルベ様なのですね。
さらに、このような考え方をお持ちです。

記事を一部抜粋して要約

ファルべが行っていきたいのは、地主や専門家の相続マインドを変えていくこと。
(略)
相続に「経営」「投資」の概念を取り入れ、土地を守るためではなく、「資産額」を守ることをサポートしていくサービスがこれからは必要なのではないか。

斬新な発想です。
相続に「経営」や「投資」という概念は、私の中には今までありませんでした。
ですが、相続人のニーズから考えると、ただ不動産を引き継いで守るのではなく、有効に活用して価値を高めたいというニーズがあるはずです。
そのためには、相続税申告を適法に行うことだけでなく、不動産の最有効活用の方法の提案ができる税理士でいなければいけない、ということですね。
もともと相続と、不動産はビジネスの相性が良いと思っています。
相続専門税理士と不動産会社を持つ弊グループとしても、たくさん学びのある記事でした。

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出典:FIVE STAR MAGAZINE  第41号 『相続不動産に特化。 打ち上げられたニューコンセプト』