現在、行っている部下の指導方法(複数回答)のトップは「部下に役割を与える」(37.5%)で全体の4割近くを占めていたことが、マンパワーグループが20代~50代の部下を持つ男女400名を対象に実施した「部下の指導方法についての調査」結果で分かった。次いで、「部下の特徴を理解して指導を変える」が28.3%、さらに「部下に問題意識を持たせる」、「部下の行動を尊重してサポートする」が同率28.0%で続いた。
一方、今後、取り組みたい部下の指導方法(複数回答)については、「部下に問題意識を持たせる」(32.5%)、「部下の特徴を理解して指導を変える」(28.8%)、「答えは出さずにヒントを与える」(26.0%)、「部下の行動を尊重してサポートする」(25.8%)が上位を占めた。部下が自律的・自主的・意欲的に行動していけるよう、今後の指導において、より「部下自身に考えさせること」に重要性を感じているようだ。
現在、管理職者が実践している部下への指導方法(自由回答)は、「ヒントだけを与えて、自分で確認して自分で答えを探す努力をさせる」(男性・52歳/大阪府)、「注意力の有無を見て、与える業務のレベルを変える」(男性・53歳/福岡県)など、必要なことをのみを伝え、自主的に行動させるよう意識している声が多くあった。その際、コミュニケーションに気を配り、個々に合わせた取組み方の指導を心がけているようだ。
指導している中で成功したこと(自由回答)は、「成功体験で自信をつけさせる」、「仕事を任せ、考え方を指導し、必要な時のみアドバイスをする」、「叱り方に注意する」などが大きなポイントとなっている。自主性を尊重したり、成功体験を積み重ねて自信を持たせたりするケースや、ワンランク上の業務を経験させて成長を促したり、本人が課題や問題に気づきやすいように具体例を出したり、寄り添う指導をしているケースも多いようだ。
一方、うまくいかなかった指導方法(自由回答)では、コミュニケーションの過不足で失敗したと感じているケースが多い。また、一から十まで自分でやってしまったり、育成指導に時間や根気が足りずに失敗したケースもあった。叱り方、褒め方についての失敗談も多く、人前で怒ってしまう、「以前も言ったけど」という言いまわしを多用し、相談しづらくさせてしまったケースがある一方、仲良くなりすぎて指導しづらくなったという声もあった。
同調査結果は↓
マンパワーグループ:上司による部下の指導方法1位は、「役割を与える」こと。 成功した指導方法・失敗した指導方法とは?
(タックスコム提供)