TKCは金融機関との連携がうまいですね。信頼があるからこそ、信頼が強み。
会計システム大手TKCの都内の会計士などが集まる顧客組織「TKC東京5会」と東京信用保証協会(東京・中央)は、都内の中小企業支援に関する協定を結んだ。TKC東京5会は約2000人の税理士・公認会計士が所属している。東京信用保証協会はTKC東京5会会員が作成した顧客企業の月次決算情報を利用できるようになり、中小企業支援のスピードを上げられる。
協定では中小企業の中期経営計画策定支援や研修会の共同開催などで連携することも盛り込んだ。新型コロナウイルス禍に物価上昇が追い打ちをかけるなか、保証協会と会計士らが手を組み、支援を強化する。
信用保証協会の安藤立美理事長は景気の不透明感が強まるなか「財務改善や後継者難など経営課題の解決が必要」と指摘。東京5会の上位組織であるTKC全国会の松本憲二副会長は「倒産件数は減っているものの嵐の前の静けさ」と危機感を示し、「M&A(合併・買収)などを通じてこの難局を乗り越えていきたい」と話した。