相続税の仕事はお客さんの悩みを解決に導くこと

今日は、業界未経験から入社してくれた木川くんに「相続税という仕事を選んだきっかけ」を中心にインタビューしたいと思います。木川くん、よろしくお願いします。

よろしくお願いします!

木川くんは、ベンチャーサポート相続税理士法人に入社してどのくらい経ちますか?

今で1年3ヶ月になります。

入社前はどんなお仕事をされていたんですか?

ハンドバッグの革職人をやっていました。

革職人?

はい、革を切って、穴開けて、そこに針通してみたいな事を手作業でやっていました。

勤務形態はサラリーマンですよね?

はい、正社員です。

その仕事は何年間していたんですか?

3年半です。

なぜ革職人の仕事に進もうと思ったのですか?

もともとアパレルの、服を作ったりする文化服装学院っていう2年制の専門学校に通っていたんです。そこは結局、中退してしまったのですけど、服を作る仕事に就きたくてアパレル関係のアルバイトをしていて、その後、正社員の職を探して転職した先が革職人の仕事だったんです。

なるほど。革職人の仕事に就いたのは何歳の頃のお話ですか?

23歳ぐらいの頃ですね。

アルバイトから正社員の職を探そうと思ったのは、何かきっかけがあったんですか?

バイトをしていたときに、今の嫁と知り合って付き合い始めたんです。嫁は自分より5つ年上なので、ちょっと真面目に考えないとまずいかなと思って(笑)

奥さんとの出会いがきっかけなんですね。ご結婚はいつされたんですか?

まだ結婚して1年経ってないくらいです。

ベンチャーサポートに入社した後ですね! 結婚しようと思ったタイミングの一番のきっかけは何だったんですか?

うーん、ベンチャーサポートに入社してお給料の面で安定したというのは本音としてありますね。職人時代はすごく給料が低くて、転職した理由もそれが一番大きかったので。

職人ってそんなにお給料が低いんですか?

めちゃくちゃ低いですね。ベンチャーサポートに未経験で入社した瞬間ですら、職人の頃より上がりましたから。

そうなんですね。将来的な昇給が見込めたり、一発ボカンと当たったりする仕事でもないのですか?

給料は上がらないですねぇ。私が、ということでなくたぶん業界的に上がりづらいと思います。
もちろん、有名な職人になってすごく稼ぐ人はいるんですけれど、本当に一握りだけですよ。そうなるにも、コツコツ10年とか20年かけて腕を磨かないといけないですし、それだけやっても稼げる保証はまったくないという世界です。

今の奥さんと、そういう話もされたんですか?

はい、結婚前に真剣に話しましたね。

なるほど。では、結婚後の生活面が一番のきっかけなんですね。

はい、そうですね。ただ革職人を辞めて転職するなら、少なくとも自分が興味を持てる仕事を見つけて頑張りたいとは思っていました。

税理士事務所を目指そうと思ったきっかけ

自分が興味が持てる仕事はどうやって探しましたか?

まず、自分の友人や知り合いがどういう仕事してるのかっていうのを聞いて回ったんですよ。

本当にゼロからリサーチしたんですか? 面白いですね。

はい。本当にゼロからだったので、まずは何でも情報を集めようと思って。
ただ選択肢を広げ過ぎると決めれなくなると思って、友達とか先輩が実際にやっている仕事に範囲を絞ったんです。それからたくさんの人に会って、一緒に飲んだりして話を聞いていきました。

すごいリサーチですね。

その中に税理士事務所で働いている人がいて、その人の話がすごく面白かったんです。

どんな話だったんですか?

その人のカバンの中から簿記のテキストとかが出てきて、通勤中も勉強してるみたいな話になったんですね。もともと僕も数字は嫌いじゃなくて、働きながら勉強してる姿がかっこいいなと思って。

一番響いたのは相続税のお手伝いをする話でした。いろんな家族の事情を抱えているお客さん一人一人の相談に乗りながら申告を終わらせるっていう…。「本当にすごい大事な仕事なんだよ。人の一生をちゃんと最後、きっちり終わらせてあげる」と話すのを聞いて、なるほどそういう仕事もあるんだと感じました。

税理士事務所というと、簿記会計を使って法人税・所得税を扱う仕事が多いですけど、相続税の話に興味を持ったんですね。

ただ数字と向き合うだけだと自分には合わないかもと思ったので、その相続の話を聞いて一気に興味がわいてきました。自分と合う仕事かなって。
そう決めたら、もうダメ元でいいから色んな税理士事務所に応募してみようと思って、転職活動を始めました。

応募したのは相続税専門の税理士事務所ばかりですか?

希望はそうでしたが相続専門の事務所の求人は少ししか見つからなかったので、まずは税理士事務所に入社して経験を積んでみようと思って、片っ端から応募しました。
当然、書類選考で落とされまくったんですけど、ベンチャーサポートは運良く面接まで進んで採用してもらえたんです。

いきなり希望どおり相続税の仕事に就けたのですね!

はい。

法人税や所得税という一般的な業務をやらずに、相続税専門で仕事をすることに抵抗はなかったですか? そっちも経験したいな、という気持ちは?

特に感じませんでした。これからもっと高齢化社会が進むなかで、相続の仕事は絶対なくならない、必要な仕事だろうなって漠然と感じていたので。相続税のスキルをきっちり身につければなんとかなると思っていました。

知人友人にリサーチしたという話の続きなんですが、税理士以外の他の業界には魅力を感じなかったんですか?

なんかこう、ピンと来るものが無かったという感じですね。
SEとかIT関係の仕事をしている人も多かったんですが、対人でお客さんと直接会話する機会が多い仕事のほうが自分には向いてると思いました。

なるほど。相続の仕事は予備知識をもたずに来られるお客様が多いので、本当に頼りにされることが多いですからね。

はい。そういう仕事を求めていたのでピッタリだったと思ってます。

そもそも対人で直接会話する仕事がしたいのは、なぜそう思うんですか?

「自分がその人のために考えてあげたことが、ちゃんとその人のためになっていると実感できる仕事」というのが僕の判断基準として大事なのかなと思います。
お互いの会話のキャッチボールというか。僕はそういう事で「仕事の楽しみ」を実感できるみたいです。

なるほど。
会話のキャッチボールを交わす対人の仕事というと、たとえば店舗販売員とはどう違うと感じますか?

店舗販売員でも色々あると思うんですけど、相続税の仕事はそのベースに法律の知識が必要で、それを使っていろいろ考えてお客さんに提案する点が魅力に感じました。
売って終わりじゃなくて関係性が続くことも多いですし、より広い視野で仕事ができるのかなと思ったんです。

税理士資格と入社のハードルの高さについて

当時、税理士試験の勉強をしていましたか?

いえ、受験資格がないので勉強してなかったです。

入社前に税理士試験の受験勉強をしたことがなくて、不安とかハードルの高さを感じませんでしたか?

それはありましたね。でも、もし必要と言われたらその時頑張ればいいかなって思っていました。

まだ相続税法の勉強もしていないし、みんなの知識にしっかりついていけるのかな? とか、そもそも採用されるかな? ということも感じなかったですか?

転職できたら、そこで一生懸命学びながら働こうという気持ちは固めていたので、入社した後どれだけ自分が頑張るかということしかあまり考えていなかったですね。
色々不安に思っていると足が止まっちゃうじゃないですか? だったら一回まず飛び込んでみようと。

なるほど。やる前から思い悩まなかったという感じですね。

そうですね。別に結果を気にしないで、ダメだったらじゃあまた次行こうぐらいに考えていました(笑)

相続業務の魅力

入社する前と後で、この仕事に対するイメージで変わった部分ってありますか?

お客さんとの対応で、会話のキャッチボールがとても重要だという部分は想像どおりでした。
予想外だったのは相続税申告の中身の作業で、財産の評価など思ったより実務的な仕事の占める割合が大きいんだなと感じました。

それについて、地味だなとかマイナスの印象を持ちましたか?

いえ、もちろんもっとたくさん勉強しないといけないし大変だなとは感じましたけど、こういった知識をマスターするからこそ専門家として頼られるんだろうなとやる気が出ましたね。

たんに優しく会話するだけではないですもんね。そこに知識の裏付けがないと。

そうですそうです。勉強して経験を積んで自分の理解のレベルが上がれば上がるほど、もっといろんなことをお客さんに伝えてあげられるなっていう奥深さを感じました。

今、実際に働いていてどんな所が楽しいですか。

新しいお客さんの悩みを聞いて、その解決策を一緒に考えたりすることで信頼関係を構築していけることが楽しいですね。
また、そうしたお客さんの相続税申告が終わった後、そのお客さんが知り合いをご紹介してくださったりして、自分のサービスが間違いじゃなかったと感じられることです。

革職人から相続税の専門家に転職、という選択肢は正解でしたか?

僕はもう大正解だったと思いますね。仕事の内容という意味もありますが、なにより環境が良くなったなというのを感じています。

環境というのは?

職人の世界って、本当に「見て盗め」を地で行くんですよね。でもここでは、分からないことは聞けば先輩が丁寧に教えてくれるし、自分が調べたこともスタッフ同士でディスカッションできますし。
自分の知識や経験を磨いて成長していける環境が整ってるのが大きいと感じますね。

職人の世界よりもオープンにみんなが高め合う業界であり、会社であったと感じるわけですね。

そうですね。

税理士事務所の給与待遇について

環境でもうひとつ大事なのが給与待遇の面ですね。入社後も奥さんと家で話したりするんですけど、自分がどんどん成長していけば給与水準を上げていける実感は湧いています。

それは、入社してから今までの昇給や賞与などで実感したんですか?

はい。4月の定時昇給も想像以上でしたし、嫁もそれを見て「先の生活を想像しやすくなった」と言ってましたね。

奥さんがそう言ってくれると嬉しいですね!

そうですね。これは僕も嫁も感じたのですが、金額が上がったこと自体が嬉しいというより、努力の過程を評価してもらえたことが何より嬉しかったんです。

嫁は僕の職人時代の努力もすごく見てくれていて、ずっとやってるのに評価されない所に嫁としての歯がゆさとか不満があったみたいで。

そこまで思って頂けると、会社側も給料をたくさん払えて良かったと思うでしょうね(笑)

税理士業界とか相続税というのは、動くお金が大きいというのもあると思います。スタッフの頑張りに報いたいと思っても、利益が小さければお給料を上げる限界値が決まってきますからね。

はい。儲かっている業界選びの大事さは、今の年齢になってようやく実感している所ですね。

求職者にむけてメッセージ

では最後に、求職者の方にむけて相続分野の仕事の魅力をまとめて頂けますか?

はい、あくまで僕の意見なんですが。
お客さんは自分では解消できない悩みを持ってきます。それに対して僕たちは、その人のためになることをちゃんと話して説明して、解決に導いてあげる存在です。

それがこの相続の仕事で、それに対してお金がもらえるし感謝もしてもらえる。自分の知識と経験を使って発信してあげて、お客さんを最適なゴールに導いてあげられる。そこが一番魅力なのかなって思っています。

士業の醍醐味ですね。

自分が提供したサービスに胸を張れるっていう。

それは大事ですよね。だれでも嫌な商品を売りつけたくないですから…

まずお客さんの要望を聞くんですけど、その通りにすると相続税は損をしてしまう。どこでバランスを取りましょう? みたいな状況を説明してあげたうえで、最終的にお客さんが良い形で終えられる方法を、専門的な立場から一緒に考えてあげられるのが一番良いところですね。

正解がある問題ではなくて、お客さんとの会話から最適な形を探るということにやりがいを感じているんですね。
ありがとうございます!とても面白いお話が聞けました。

こちらこそ、ありがとうございました!

インタビュースタッフInterview
  • 木川木川さん