ベンチャーサポートで得たものは、経営のスキル。

ベンチャーサポート司法書士法人で勤務をしたのち、独立して活躍中の司法書士さんは何人かおられます。
今回、取材をさせてもらったのは、司法書士の中山直彦氏。
弊社に約3年ほど所属をしたのち、独立して自分の事務所を経営しておられます。
「中山氏が独立するうえで、弊社での経験はどう役立ったのか」、「入社前に心配していたことは何か」など、率直に聞いてみました。

―独立されて約半年ですね。今のお仕事の内容を教えてください。

はい、今は「司法書士法人サインポスト」の代表司法書士をしています。業務の内容としては、商業登記や相続登記、不動産の決済など広くやっています。独立して半年ですが、比較的に順調に経営できて、今はオフィスを渋谷に借りていて、スタッフは司法書士3人と、事務1人の合計4人でやっています。

―それは凄いですね!飛躍の要因は何ですか?

いろいろな要因があるのですが、ベンチャーサポート司法書士法人時代に、営業のスキルやスタッフの仕事管理のスキルを身に付けられたことは大きかったです。特に営業のスキルは、本当に身に付けておいて良かったと思っています。

―営業のスキルって具体的にはどういうものですか?

たとえば、今の事務所は税理士さんと提携をしてるのですが、税理士さんは何を求めているかなど、すごい勉強になりました。「登記をきっちりする」というのは当然なのですが、それだけじゃないんですね。たとえば、増資ひとつとっても、司法書士としては増資の書類がそろっていれば手続きを進めるだけですが、税理士からすると資本金が増えれば税金の取り扱いが変わります。ひとこと、お客様に「増資をしたら税金の取り扱いが変わりますが、税理士さんと相談はされてますか?」と聞くだけで、お客様からも税理士さんからも非常に喜ばれます。税理士さんの気持ちがわかる司法書士、ということで自然と税理士さんからの紹介も増えていますね。

―なるほど、確かに紹介元からすると自分の知らないところで状況が変わっているのは困りますね。

あと、お客様との接し方も、ベンチャーサポート時代に徹底的に身に付けましたね。サービス業としての司法書士という考え方ができるようになりました。メールなどでのご質問や問い合わせを貰ったら、とにかく早く返事する。すぐに回答できないようなときでも、まずは返事をして「調べますので、少々お時間をください。明日までにご連絡します。」と一言いうか、何も言わずに待たせるかで、お客様の安心感が違います。その他、専門用語を使わない説明とか、わかりやすいメールなど、こういったお客様に安心してもらうことをベンチャーサポートは非常に大事にします。そして、こういうところこそ、ビジネスの大事なところだと思っています。

―独立の話をした時、周囲の反応は?

最初はビックリされました。でも司法書士として独立したいという気持ちは、前々から伝えてましたので、快く送り出してもらえました。退職の意思を伝えてからも、普通にスタッフと食事をしたり遊んだりもしてました。ベンチャーサポートは司法書士だけじゃなくて、税理士法人でも独立するスタッフは結構いますので、独立に関しては理解のある事務所だったと思います。

―ベンチャーサポート司法書士に入社したときのことを少し教えてください。入社前に不安に思っていたことはありましたか?

そうですね。今でも覚えてることとしては、本当にスキルが身に付くかなと思っていたことです。入社前から、ベンチャーサポートはすごい件数の仕事をしているというのは聞いてましたので、流れ作業のようになってしまって、スキルを身に付けられないんじゃなかと。実際には、商業登記も相続登記も、しっかり腰を据えて取り組む案件も多くて、いろんなスキルが身に付きました。あと、不動産決済はベンチャーサポート不動産株式会社ができたので、思っていたよりもたくさん経験できましたね。

―なるほど、仕事内容の面が心配だったんですね。他に心配はありましたか?

税理士法人とどういう関係性なんだろう、っていうことを心配していました。ベンチャーサポートは、税理士法人が中心の士業グループというのを聞いてましたので、入社したら税理士法人のスタッフが偉そうだったらどうしようかと(笑)実際には、士業の上下とかはなくて、お互い「お客様のために」っていう共通目的で、対等に専門知識を持ち合って、サポートするような関係性でした。

―最後に、求職中の方に一言。

将来的に独立を考えている方は、ぜひ一度大手司法書士法人に身を置くことをお勧めします。いろいろな実務の経験が積めるだけじゃなくて、営業や集客を実際に経験することができるので、独立後に役立ちます。また、リスク管理の方法やスタッフのマネジメントも学べます。そういった意味では、ベンチャーサポート司法書士法人を経験することは、一生モノの財産になると思います。